【箱根駅伝】2023総集編 男を上げたベスト3…フリーザ様は2位

タグ: 2023/1/8

【第1位】 救いの手…青学大・近藤幸太郎

 「花の2区」は熱かった。優勝候補の日本人3選手がチーム順位と区間賞をかけてデッドヒートを演じ、ゴール前のラストスパート勝負までもつれ、最後まで誰が勝つかわからない展開。歴史に残る名勝負を演出したのが、青学大のエース近藤幸太郎(4年)だった。

 序盤の主役は中央大・吉居大和(3年)。前回大会1区で驚異的な区間新をマークした吉居は初の2区でも序盤からハイペースで入り、4位でタスキを受けると、駒沢大のエース田沢廉(4年)もかわして3キロ地点で一気にトップに立った。

 大会直前のコロナ感染で万全でなかった田沢だったが、そこは経験豊富な日本人学生最強ランナー。吉居を徐々に追い上げ、中盤12キロ過ぎにかわしてトップに。一方、飛ばしすぎた吉居はみるみる失速し、7位から3位に順位を上げてきた近藤にも14キロ地点で並ばれた。

 吉居と同じ愛知出身で同じ陸上クラブで練習していた近藤は、後輩を見捨てなかった。吉居の前に出て、左手を動かし「ついてこい」のジェスチャー。気持ちが折れかけていた吉居は「あれがなかったら終わっていました。(近藤)幸太郎くんが連れていってくれたおかげで、よみがえりました」。近藤の背後にピタリとついて、田沢を追走した。

 残り2キロ、先頭田沢の背中をとらえた2人。ラストスパートは吉居が仕掛け、残り100メートルで田沢を逆転し、トップでタスキをつないだ。田沢が3秒差で2位。4秒差の3位になった近藤はレース後、吉居と熱く抱き合った。吉居はこのレースでどれほどの経験値と自信を獲得したことだろう。

<2区区間記録>
1位 吉居(中央大)1時間6分22秒
2位 近藤(青学大)1時間6分24秒
3位 田沢(駒沢大)1時間6分34秒

 エース同士の戦いが、そのまま区間賞争いにも直結した名勝負。近藤は田沢に3大駅伝での直接対決5回目にして初めて先着。吉居の区間記録には2秒届かなかったが「(吉居)大和に負けたのなら光栄です」。主役をたてるコメントも、また粋(いき)だった。

 大学の枠組みを超えた、同郷の絆。ジェスチャーだけで示した近藤の「救いの手」は、SNSでも絶賛された。田沢という強力すぎる同学年ライバルもいて、箱根の区間賞には縁遠かった4年間だったが、「男を上げた」という点では今大会間違いなくナンバーワン選手だった。





◆第99回箱根駅伝 総合順位
(10位まで次回シード権確保)
1、駒沢大   10:47:11
2、中央大   10:48:53
3、青学大   10:54:25
4、国学院大  10:55:01

5、順天堂大  10:55:18
6、早大    10:55:21
7、法政大   10:55:28
8、創価大   10:55:55
9、城西大   10:58:22
10、東洋大  10:58:26
11、東京国際大10:59:58
12、明治大  11:01:37
13、帝京大  11:03:29
14、山梨学院大 11:04:02
15、東海大  11:06:02
16、大東文化大 11:06:08
17、日体大  11:06:32
18、立教大  11:10:38
19、国士舘大 11:13:56
20、専修大  11:19:28
※関東学生連合 11:17:13(参考記録)

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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