絶好調・ホンダが1988年以来の5連勝!悔やまれるホンダのF1からの「フェードアウト撤退」
表彰台ではホンダの田辺豊治テクニカルディレクターがフェルスタッペンとともにシャンパンファイト(ホンダ提供)
ホンダは撤退後の2年間はレッドブルに対して有償でサポートをするといい。「レッドブルパワートレインズ」のバッジをつけたホンダ製パワーユニットが来季の開幕戦で走ることになりそうだ。せっかく熟成させたホンダの開発技術をドブに捨てることなく、継承者に後を託したことはある程度の評価はできるが、F1ファンであれば、「ホンダ」のブランドの何かしらの存続を望みたいところだろう。
ホンダのプロジェクトは現行が第4期と呼ばれるが、その前の第3期プロジェクトは2008年にリーマン・ショックの影響で終焉(しゅうえん)。ワークスチームを手放し、ロス・ブラウン氏に二束三文の1ポンドで売却した。ところが、継承した新チーム「ブラウンGP」は1年目の2009年にドライバー、製造者のダブルタイトルを獲得してしまった。車体は実質的にホンダが設計・開発したものながら、栄誉に預かったのはあくまでブラウンGP。表現はきついかもしれないが、ホンダは骨折り損だった。
かつてF1に参戦したトヨタも09年で活動を終了。一時は知的財産を第三者に移譲して間接的に活動を続ける計画もあったが、頓挫してしまった。それでも開発拠点だった独TMG(トヨタモータースポーツ有限会社)は残り、結果的にF1から仏ルマン24時間レースへとプロジェクトを変更。現在も世界ラリー選手権との両輪で活動を続けている。
ホンダの来季のF1活動はいわば「OEM(相手先ブランドによる生産)」。軽乗用車やアパレルブランドではよくある産業形態ながら、来季のパワーユニットについては中身は「ホンダ」と言われても、表札は「レッドブル」なんでしょ、ということに。素直に感情移入はできなくなるかもしれない。だからこそ、この1年でホンダの名前がF1から去ることがもったいなくてならない。
[文/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
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