井上尚弥戦は「過程」 中谷潤人が熱狂必至の決戦の先を見据える理由「そこが最終目標ではない。ただ、一つの大きな目標がいる」
井上の要求に「やりましょう」とにこやかに呼応した中谷は、モンスターとのやり取りを改めて振り返り、次のように語っている。
「階級が違うので身体作りもしなければいけない。なので、まだ勝つための公算っていうのは見えていないです。もちろん、体重を上げていく中でよりプラスの部分は大きくなる。自分自身はスピードが上がると思っていますし、パワーも作れると思います」
世界で「最強」と言われる井上とのメガマッチが中谷のキャリアにとっても重要なターニングポイントとなるのは間違いない。一方で、「パウンド・フォー・パウンドの1位」すなわち「世界最強」を目標に掲げる27歳にとって、業界が期待する井上戦も「過程」と語る。
「そこが最終目標ではないので。その過程で井上選手という一つの大きな目標がいる。今は、そこに向けて、身体作りとか、自分の感覚を上げていかないといけないと思っています」
無論、敬意を欠くわけじゃない。ただ、あくまで自己目標を見据える姿勢は、他でもない井上に「やっぱり強いなという印象もある」と抱かせる理由かもしれない。
今後は「怪我がなければ、年間4試合したい」と語る中谷は、来春に待ち受ける一大決戦に向けた覚悟は決まっている。だからこそ、今は眼前の戦いを一つひとつクリアし、己を高めていく。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】「イノウエは2歩先にいる」中谷潤人を指導する名伯楽が語った“怪物” 井上尚弥戦の可能性は?「敬意を表しても彼が優勢だ」
【関連記事】井上尚弥戦を狙うボールの暴挙にドヘニー陣営が憤怒! 御法度の蹴りつけ→未減点に苦言「あんなことをしてまで勝ちたいとは…」
【関連記事】「イノウエが恐くないのか?」――元世界王者のシビアな問いに若武者ピカソが告白。実現に動く井上尚弥戦への本音






