ヌートバー活躍のカギはあの敏腕通訳!? 短期間で緻密な日本野球を理解できるか
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ヌード? ヌート? 多くの日本人ファンには耳慣れない名前のメジャーリーガーがWBC日本代表に抜てきされ、話題になっている。
カージナルスの左打ち外野手、ラース・ヌートバー(25)を、侍ジャパンに招集すると栗山英樹監督(61)が明言。日系選手としては初の代表入りで「日本球界にとって歴史の第一歩、すごく大きな意味がある」と今大会の目玉選手に指名した。
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ヌートバーは昨季108試合に出場し、打率.228、14本塁打、40打点、4盗塁を記録。メジャー2年目で、名門球団の1番打者の座をつかんだ成長株だ。父が米国人、母が日本人も、日本語はうまく話せない。代表合流後は、エンゼルス大谷翔平(28)の通訳として知られる水原一平氏(38)が、間に入るとみられている。
米国での居住経験もある水原通訳は、もともと日本ハムに所属していた。当時の栗山監督とともに仕事しており、信頼関係がある。ヌートバーへの日本代表入り打診も、水原通訳のインスタグラムを通じてDMでメッセージを入れたのが始まりだった。
ヌートバーの懸念材料は、日本独自のチームプレーやサインプレーを短期間で覚えなければならないことだろう。大谷、鈴木誠也といった現役メジャーリーガーも招集されたが、国際試合で初見の相手投手から得点を奪うのは至難の業。日本の武器である小技や機動力を生かした緻密な野球を、コミュニケーションに不安のあるヌートバーがどこまで理解し、徹底できるかがポイントになる。