「日本を軽く見る人はいない」――英記者が漏らした本音 イングランドとの「歴然の差」を生んだ個に依存しなくなった森保ジャパンへの“リアル評”【現地発】

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鮮やかなカウンターからの三笘の決勝弾で制したイングランド戦。この勝利で森保ジャパンに対する国際的な評価はグッと高まった(C)Getty Images

機能性を欠いたイングランドとは対照的だったウェンブリー決戦

 もっとも、三笘の離脱が大きな痛手となり得る一方で、当然ながら代役となる選手にとっては、スターダムをのし上がる好機でもある。それだけに、バーロウ記者は「今の日本代表には、一人のスターが欠けてもそれを補完できる優秀な人材が揃っている」と続けた。

「イングランド国内でプレーしている選手だけを見ても、ダイチ・カマダ(クリスタルパレス)や、アオ・タナカ(リーズ)のような素晴らしい選手もいるし、チャンピオンシップ(英2部)から昇格を決めたコベントリーやハル・シティで活躍したサカモト(坂元達裕)とヒラカワ(平河悠)が代表に選ばれていなかったことからも分かるとおり、層がとても厚くなっている」

 その言葉どおり、幸いにも三笘無きウイングポジションには、中村敬斗(スタッド・ランス)や伊東純也(ヘンク)、堂安律(フランクフルト)、久保建英(レアル・ソシエダ)が控える。必要であれば、シャドーポジションにボランチの鎌田が出ることも可能だ。

 総合的に見ても、森保一監督率いる日本代表は、攻守の均衡に優れ、大きな綻びが見当たらない。個の閃きだけに依拠するのではなく、チームとして機能しながら試合を構築する力に長けている。3月のイングランド戦に話を戻せば、ホームチームがちぐはぐなプレーに終始して一体感を欠いたのに対し、森保ジャパンは明確な目的意識を共有し、それを勝利へと結実させていた。

 ウェンブリーでのハーフタイムでの出来事だった。記者席で筆者の隣に座っていたトルコ紙『BirGun』のズィーヤ・アドナン記者と言葉を交わした。1980年代からロンドンでサッカーを見続けてきたベテランは、日本を相手にしたイングランドのプレーを見てひと言、「まるで怖さがないな」と吐露。続けて、彼はこう言い切った。

「選手たちは縮こまっていて、自分たちのクラブ、例えばアーセナルやマンチェスター・シティでプレーしている時のような積極果敢なパフォーマンスが全然できていない。本当にサッカーを楽しめていないんだ。あれじゃ(日本に)勝てないよ」

 チームとしての機能性を欠き、最後まで個の力に頼る以外の打開策を見いだせなかったイングランド。それとは対照的に、日本は高い位置からのプレッシングからのショートカウンターに鋭さがあり、守備時には攻撃陣も自陣深くまで戻って奔走し、素早い攻守のトランジションも徹底されていた。組織力の差は歴然だった。

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