「甲子園で最も嫌われた男」がU18日本代表監督に、「後悔するぐらいなら、最初からやっていません」
馬淵監督抜てきの背景には、高校ジャパンの低迷がある。U18W杯で、元報徳学園(兵庫)永田裕治監督が率いた19年は5位。元拓大紅陵(千葉)小枝守監督が率いた17年は3位。日本の高校生は世界トップクラスの実力を持ちながら、1度も優勝経験がない。
任期2年でOB監督に託したが、結果が出なかった。現役監督との兼務は、15年の大阪桐蔭・西谷浩一監督以来となる。
歯がゆい思いが続く高野連はなりふり構わず勝利を求める。馬淵監督をサポートするコーチ陣も、花咲徳栄(埼玉)の岩井隆監督(50)、智弁学園(奈良)の小坂将商監督(42)、沖縄尚学の比嘉公也監督(38)と、首脳陣4人全員が甲子園での優勝経験を持つ豪華布陣を整えた。
馬淵監督は決意表明した。「最初は私で大丈夫か、という気持ちがあった。国際大会は社会人時代や02年日米親善野球で高校選抜監督の経験があるが、年々、各国も必死になってやっている。その中で結果を残すのは難しいが、日本の高校野球の存在感を見せられたら。日本の良さ、日本にしかできない野球ができれば。高校野球に育てられたので少しでも恩返ししたい。全身全霊をかけて頑張ります」
勝利優先で「日本中を敵に回した男」の代表監督選出。国際大会で結果を出せない高野連が、勝つために非情な選択もできる切り札を投入する。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]