井上尚弥戦で得た「学び」 難攻不落の王座から陥落したフルトンが語った“怪物”「俺にチャンスを与えてくれた」
さらに「打ちたいように打てなかったんだ」と振り返ったフルトンは、「世界一」と声価を高める井上の凄みも語っている。
「イノウエは正々堂々と勝ったんだ。素晴らしいボクサーで、俺にチャンスを与えてくれた。もっと良く戦えたはずだったし、試合を楽しむことよりも別の何かに集中してしまっていたんだ。自分自身に腹が立っている」
井上戦後には「俺は言い訳をしない。何もせず、男らしく振舞う」と語ったフルトン。そこから万全を期し、淡々と準備を重ねてきた29歳は「今年は俺にとって大きな年になる」と意気込んでいる。
「6月15日に始まる。これは俺が言われたことだ。待ちきれない。俺を止められるのは俺だけだ。前回の試合もそう感じていた。前回の試合に向けて、もっとトレーニングして頑張ることもできたはずだけど、今さら、こぼれたミルクについて泣くのは意味がない。落ち着かない場所に足を踏み入れて、また一生懸命に取り組む準備はできている」
29歳と老いるにはまだまだ早い。井上に喫した敗北を意味のあるものにするためにも、ハイパフォーマンスを望まれるが、はたして――。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】ネリが番狂わせを起こすとすれば――東京D決戦で断然優位の井上尚弥に潜む“危険性”を米記者に訊く【現地発】
【関連記事】ネリ戦は「あらゆる面でイノウエが上」 ドネア母国紙が井上尚弥を絶賛「負けるのは100万分の1でパンチを受けた時」
【関連記事】井上尚弥の撃破に必要なのは「見下すこと」 ネリが語った“打倒・怪物”の秘策「イノウエには“俺”が欠けている」