世界6階級を知るドネアが語った井上尚弥の“近未来” フェザーでの可能性は?「困難に直面すると思う。でもパワーを発揮する」
井上の可能性に投げかけた持論
井上はこのラスベガス決戦を皮切りに、異例の連戦が有力視されている。来春までにWBA暫定王者のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)、WBAフェザー級王者ニック・ボール(英国)、そして、自ら対戦を宣言したWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)との東京ドームでのメガマッチだ。
無論、カルデナス戦でのタイトル防衛が大前提なのだが、階級を上げ下げする挑戦は、無敗街道を突き進む井上にとっても未知ではある。
では、過去に5階級を制してきたドネアはどう考えるのか。「イノウエの将来がどうなるかわからないが今のところ彼にとってすべてが可能であると信じている」と論じるベテランは、フェザー級での戦いに持論を投げかけている。
「フェザー級にもなると、イノウエでも多くの困難に直面すると思う。でも、それが我々ファンの見たいものだとも考える。イノウエは、筋肉も体格も男として成長してきた。だから、彼の方が、私よりも苦もなくフェザー級に移行できると思う。彼はそのパワーを新しい階級でも発揮するだろうね」
過去に井上は「『敵がいないから階級を上げろ』って簡単に言うけど、上げるのは簡単なことではない。パフォーマンスを潰されるようならあげることはしない」と階級制スポーツであるボクシングへのこだわりを語ったことがある。その言葉が示すように、誰よりも「自分の強さを発揮できる場」にこだわってきた偉才が、新たなる挑戦でどのようなパフォーマンスを見せるかは興味深いところではある。
世間の風潮に流されず、冷静に己の強さを磨きぬいてきた。そんな井上が挑まんとする簡単ではない挑戦の重みを知るからこそ、ドネアの太鼓判は説得力があると言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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