沖縄キャンプはできるのか・・・オミクロン株直撃でいきなりの暗雲
オミクロン株の脅威が日本列島を駆け巡り、またもプロ野球を直撃しそうな気配となってきた。8日には全国で、新型コロナウイルスの陽性者が4カ月ぶりに8000人を超えた。中でも深刻なのが、9日からまん延防止等重点措置の適用が決まっている沖縄県。新たに1759人の新規感染が確認され、3日連続で過去最多を更新した。
沖縄県ではプロ野球9球団(ヤクルト、阪神、巨人、広島、中日、DeNA、ロッテ、楽天、日本ハム)の1軍キャンプが予定されている。昨年のキャンプは感染拡大を受けて、沖縄・宮崎の両県とも無観客で実施された。秋以降、日本国内では第5波が収束し、新規感染者数が小康状態となっていた。世界的にオミクロン株の流行が続く中、水際対策が功を奏していたのか、第6波の予兆はまだ見られていなかった。斎藤惇コミッショナーは昨年12月に「来年は観客数の制限のない運営を何とかやっていきたい」と今春のキャンプ、そして公式戦を100%の観客動員で開催することに意欲を示していた。
そこに冷や水を浴びせられた格好となってしまった。昨年も年末年始の帰省や忘・新年会が影響し、年始から感染者が急増した。当時、人口10万人あたりの新規感染者が全国で3番目に多くなっていた宮崎県は、河野俊嗣知事が県独自の緊急事態宣言を発令。1月15日には日本野球機構(NPB)に対し「国および県独自の緊急事態宣言中は無観客でのキャンプ実施」を申し入れた。コロナ禍前のキャンプ中は同県内だけで100億円を超す経済効果を生んでおり「残念な思いはある」と苦渋の決断であることを明かしていた。
4日後の19日には、沖縄県も県独自の緊急事態宣言を出した。玉城デニー知事は「練習試合、練習を無観客とすることなどを要請させていただく」と会見で訴え、宮崎・沖縄両県での無観客キャンプが決定した。