止まらぬサウジの“スター爆買い”を批判して処分に 国内若手選手の主張が物議「この状態を国民はどう思うんだ?」
それゆえに国内では明らかな格差が出来ており、主要クラブばかりが贔屓される現状を嘆く選手がいるのだ。今夏にアル・ヒラルを放出され、フリーで同国1部のアル・ハリージに加わったハマド・アル・アブダンは「僕らには資金力なんてない」と、現地8月17日のアル・アハリ戦後に『Yalla sport』をはじめとする複数の国内メディアの前で語った。
「僕らと彼らの間には大きな違いがある。こんな状態を国民はどう思っているんだろう。例えば、アル・アハリには2か月前までチャンピオンズリーグでプレーしていた選手たちがいる。でも、投資ファンドに属さない僕らのようなクラブは、クオリティーがより限られており、明らかに不公平だ」
選手生活に関わる問題に切実な思いをこぼした23歳。しかし、彼の赤裸々な発言は物議を醸し、ほどなくして処分の対象となった。日刊紙『Al Riyadiah』によれば、アル・ハリージのアラ・アル・ハメル会長は詳細こそ明かさなかったものの、「彼の発言は到底受け入れられるものではない」として内部的な処分を下したという。
サッカー界で話題を生み出し続けているサウジアラビア・サッカー界。しかし、国内では政府の手厚いサポートを受けるクラブとの戦力差は開き、下位クラブとの軋轢が生まれているようだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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