借金2でクビ宣告の非情人事…大谷流のリアル恩返し
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恩師にささげる「リアル二刀流」だった。球団ワースト14連敗中のエンゼルスは9日(日本時間10日)、大谷翔平投手(27)がレッドソックス戦に「2番投手兼DH」で出場。犠飛で1点を先制されたが、5回に自ら12号逆転2ランを放って勝ち越し。7回1失点で4勝目をあげ、マドン監督からネビン監督代行への交代3試合目で、ようやく連敗地獄から抜け出した。
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二刀流の良き理解者で、大谷の力を引き出してくれたマドン監督が突然チームを去った。今季なかなか調子の上がらない大谷も責任を感じていた。「長かったですけど、何とか連敗を切れてほっとしています。今日こそは、という気持ちでした。いい仕事ができたと思います。14連勝できるように頑張りたい」と巻き返しを誓った。
16年にカブスを世界一に導いたマドン監督は、エンゼルスと3年契約の3年目だった。1年目から2年連続4位と低迷したが、今季は開幕ダッシュに成功。貯金を最大12まで増やして首位争いしていたが、5月中盤から投手陣に疲れが見え、けが人も出て歯車が狂いはじめる。投手起用もはまらず、球団ワーストタイの12連敗を喫した6月7日に解任された。
解任理由は成績不振だけではなさそうだ。大型連敗していたとはいえ、56試合27勝29敗の借金2でリーグ2位。106試合を残し、まだまだ挽回のチャンスは十分あった。マドン監督はメディアの取材に「近頃は現場がフロントに支配されすぎている」とコメント。自身と球団フロントとの関係が解任に影響したことを示唆した。