大谷、五輪出場意欲も厳しい前提… 北京五輪・米代表には当時大学生のストラスバーグ、アリエッタ等
これには主催団体が大きく関係している。
主要国際大会で、五輪とプレミア12の主催は世界野球ソフトボール連盟(WBSC)。
一方、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会が母体であるWBCIが主催している。
WBCは主催団体だけあり、メジャーリーガーの出場が前提としてある。世界へ向けメジャーリーグの魅力を発信する興行なのだ。
侍ジャパンは所属チームとのあつれきから招集が難しい状況が続くが、米国代表は優勝した17年大会でもトップメジャーリーガーがずらりとそろっていた。
逆にWBSCが主催する大会に、メジャーリーグ機構はほとんど協力してきていないのが現状となっている。
もっとも、マイナーリーガーと大学生の混成チームでも、過去の米国五輪代表は野球母国の名に恥じない強豪そろいだった。
08年北京では3位決定戦で星野ジャパンを下し銅メダル。サンディエゴ州立大のスティーブン・ストラスバーグ(現ナショナルズ)がエースだった。他にも現在メジャー通算98勝のジェーク・アリエッタ(現フィリーズ)、同80勝のトレバー・ケーヒル(現アスレチックス)、同46勝のブレット・アンダーソン(現アスレチックス)、同1164安打のデスクター・ファウラー(現カージナルス)らがマイナーリーガーとして参戦していた。
金メダルの00年シドニーでも、通算163勝したロイ・オズワルド、同94勝のベン・シーツ、同899安打したダグ・ミンケイビッチら、後のスターがずらり。金の卵として世界を舞台に大暴れした。
日本はプロ野球のペナントレースを中断し、自国開催で悲願の金メダルへ侍ジャパンを送り込む。だが、大谷の参戦は望めない。
韓国、台湾も自国プロ選手の派遣が決定的だが、どの国もメジャーリーガーは出場できないだろう。
そしてマイナーリーガー中心の布陣でも、米国代表が全く油断できない相手であるのは過去の例からも明らか。金メダル獲得へ立ちはだかるのは、将来メジャーリーグを背負って立つ金の卵たちになる。
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[文/構成:ココカラネクスト編集部]