ヤ軍実況も感服したジャッジを翻弄した「芸術」 “MLB平均以下の球”で菅野智之が示した「野球界で失われる価値」
試合中継を行っていたニューヨークのスポーツ専門局『YES Network』の著名実況者であるマイケル・ケイ氏は「スガノの投球にはすべてに意味がある。昔ながらのスタイルだ」と熱弁。「今の時代はパワーが重視されて語られる。投手はできる限り速く投げることばかりを意識する。だが、隅々に緩急をつけるスガノの投球は芸術だ」と脱帽した。
無論、菅野を預かるオリオールズの指揮官はご満悦だ。試合後の会見でブランドン・ハイド監督は「トモユキは素晴らしい。ただただ感銘を受けた」と脱帽。そして、ジャッジらを牛耳った貫禄の投球を褒めちぎった。
「あれだけの強力打線を相手に2巡以上も相手をするのはタフだ。彼らはストライクゾーンを支配する打線だからね。とくにジャッジは本当に難しい相手だよ。だからこそ、トモには本当に感心させられた。ストライクゾーンの中でボールを動かし、緩急をつける能力は、今の野球界ではちょっと失われつつある一種の芸術だと思う。むしろ新鮮だよ」
敵味方関係なく賛辞を集める菅野の老獪な投球。開幕前にはパワー不足に懸念が示されたベテランだが、その“戦法”への声価は高まる一方である。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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