【7人制男子ラグビー】「自分のため」から「誰かのため」に。人生最大の挫折を乗り越え掴んだ藤田慶和の五輪舞台
「自分のため」から「誰かのため」に
「もう悔しい思いは絶対にしない」。そう心に強く決め、東京五輪出場へ向け、リオ後、進んでいった藤田。
だが、この東京五輪が目前に迫る中、代表合宿中に何度も怪我を繰り返し、コンディション不良に悩まされた。
「3年かけてそこまで辿り着けなかったらどうしよう」。これまでの人生で経験したことのないくらい、「自分とのプレッシャー」と戦っていた。
そんな藤田の中で、五輪出場へのモチベーションとなり続けていたのは、周囲の存在だった。
「本当にたくさんの方が応援してくれているということは凄く肌で感じていましたし、そういった人たちのためにもオリンピックで頑張りたいなという思いが強かった。もちろん家族の支えもありますし、誰かのために頑張りたいです」
「誰かのために頑張りたい」。そう思うようになったのも、あの悔しい思いをしたリオ五輪を経てのことだったという。
「リオ五輪までは、『なんのためにラグビーをしているか?』と聞かれると、『自分のため』だと思っていた。でも、色々な人が支えてくれて今があると思っている。応援してくれている方や支えてくださる方のために頑張りたいです」
周囲の支え、そして自らが自らのプレッシャーに打ち勝ち、今回5年越しの悔しさを晴らすことができた。
今大会、目標としていたメダル獲得とはならなかった。それでも、苦難を乗り越えて掴んだ五輪代表、そして五輪という夢の舞台でプレーをした経験は、間違いなく藤田の自信となり、今後の競技人生にも活きてくるだろう。
15人制ラグビーのフィールドでもプレーをする藤田にとっては、この先2023年W杯、そして3年後には7人制としてパリ五輪もやってくる。
次なる目標へ向け、藤田はさらなる高みを目指し、再び走り続ける。
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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