「まだ、良い時の岩崎君じゃない」阪神守護神・岩崎が抱える課題とは? 日本一の投手コーチ 佐藤義則氏が語る
また、阪神がここまで巻き返してきた要因の一つとして、大山の活躍は欠かせない。この日も先制の2ランホームランを放った大山の活躍と、阪神打線について振り返った佐藤氏は、
「(大山は)ようやく通算100号打てたんで、これでまたリラックスして打てるかなという感じ。その2点と中野君のホームラン。あとは、(中日)柳君にしっかり抑えられたんだけど、才木君が頑張って、中継ぎ4人がきっちり抑えられた。ホームランによって点が入ったけど、柳君は良いピッチャーなんでそう簡単には打てないので、満塁とかチャンスがあったけど、もう1本出せなかった。『たられば』だけど、そこで打ってくれればもっと点が入る試合に出来るんですが、2アウトからの1本や、中押し、ダメ押しが取れればチームの勢いも出てくる」
と大山と、中野のホームランを称賛しつつも、チャンスの場面であと1本が出ないところに阪神打線の課題があると分析した。
7月5日時点でチーム防御率2.82と、セ・リーグ唯一の2点台をマークし、防御率1位の阪神投手陣の頑張りで、接戦をものに出来ているがもっと楽な試合展開にできるかどうかは打撃陣にかかっているようだ。
そんなチームを支えているのが今季から守護神を務める岩崎だ。この日も4人できっちり試合を締めくくった岩崎に対して佐藤氏は、
「ゼロに抑えたけど、真っすぐが良い時のように打者が振り遅れるケースが少ない。バッターの手元でピュッといくような感じじゃない。今年の岩崎の真っすぐがそこまで来ていない。変化球は抜けて、高めに行ってしまっている。だから、しょうがなく真っすぐで勝負しなければならない。その辺がまだ、良い時の岩崎君じゃないのかな。これ以上ストレートも147,8キロは出ないと思うから、コントロールをもっとつけていかないと、ちょっと厳しいかな」
と、結果的に抑えてはいるものの、岩崎の実力を考えれば本調子ではないと語り、今後の修正点も明かした。
ヤクルトが6月中にマジックを点灯するという独走状態で、セ・リーグ各球団のAクラスをかけた戦いが激化する。4位の阪神も7月5日時点で3位の広島と2ゲーム差と、射程圏内だ。
クライマックスシリーズへの出場権をかけた戦いに向けては阪神の強みとなっている投手陣が安定した力を発揮することが欠かせない。
動画内では他にも、独走するヤクルトとの戦い方や、視聴者からの質問にも答えている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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