「10球投げたら8球は打たれる」3被弾した大谷翔平の問題点は?“日本一の投手コーチ”佐藤義則が徹底分析!
先頭打者本塁打を浴びるなど、ヤンキース戦で登板した大谷のピッチングには冴えがなかった。(C)Getty Images
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は6月2日(日本時間3日)、敵地でのニューヨーク・ヤンキース戦に先発登板。4回途中75球を投げて8安打4失点、渡米後ワーストタイとなる1試合3本塁打を食らった。前回登板に続いての黒星は、大谷のピッチングに何らかの問題が潜んでいる証拠だろう。田中将大やダルビッシュ有を育て、「日本一の投手コーチ」と称された佐藤義則氏に、大谷の投球内容を分析してもらった。
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先頭打者のホームラン、あれは絶対に投げてはいけない球だった。ストライクからストライクになる外角のスライダーは、左バッターに一番打たれやすい。フルカウントでフォアボールを出したくない気持ちもあったと思うが、あれは10球投げたら8球は打たれる。それくらいの危険なボールだった。
今回のピッチングでは、変化球が多かったのも気になったところ。3回の投球ではストレートも増えたが、基本的に変化球が外れてカウントを悪くし、次にストライクゾーンに投げるボールが、ことごとくヒットにされていた印象がある。大谷はストライクゾーンで勝負するピッチャー。そこで力でねじ伏せられないと、やはりメジャーのバッターは捉えてくる。高めのボールがファウルになったケースもあったが、何球も続けていたら打たれて当然だ。
前回の登板と同じで、ボールが低めに行かなかったのも反省点だろう。普段は三振を量産する大谷が、3球しか空振りを取れなかった原因も、ここに求められる。一部では「大谷の癖を見抜かれている」といった話も出ていた。相手バッターがどんな球種でも気分よく振ってきたところ見ると、その可能性がないとは言えない。