生活習慣病の合併症に気を付けたい!糖尿病の予防でチェックすべきこと
糖尿病と歯周病の関係も認識すべきです。両者の免れざる相互作用も血管障害が関わっているのです。
そのメカニズムを簡単に言うと・・・、
歯周病による炎症物質(TFN-α)でインスリン(血糖値を調節してくれるホルモン)の分泌が悪くなる。
血管を傷つけてしまう糖尿病がさらに悪化する。
もともと身体に備わっている免疫機能や、傷ついた部位を手入れしてくれる働きが下がって歯周病が深刻になる。
このような負のサイクルが回ってしまうのです。(※3)この機序が解き明かされて、歯科と医科の連携が重要になってきたのもうなずけます。
歯周病と聞けば、真っ先に食生活への不安を思い起こしますが、ただ単に口の中だけを不健康にするだけではありません!
歯肉炎などの歯周病によって歯がぐらついたり、入れ歯が合わなくなったりして、噛み合わせに不具合が生じて来ます。噛むことは一連の咀嚼運動において重要な段階です。たべものを噛み砕いて飲み込みやすくしたり、唾液の分泌を促がして消化を助けてくれる動作です。しっかりとした嚙み合わせがたいせつですが、歯が抜けてしまったり入れ歯が合わなくなってズレてしまうとうまく行かなくなります。
そこでお口の健康、噛み合わせをチェックする簡単な方法をひとつ。
こめかみの上辺りに手を当てながら、奥歯をギュッギュッと嚙む動作を繰り返してみて下さい。そこには側頭筋という筋肉があります。具合よく噛み合わさって、両あごにしっかり噛み締めることができていると、そこがピクピク動くのが分かるはずです。上下の前歯だけを噛み締めても動かない筋肉なので、奥歯を噛み締めた時に動きを確認できなければ噛み合わせが悪い目安になるそうです。(※4)
糖尿病はいつどのような部位にその症状が現れるか?油断ならない全身疾患です。
だから、首から上、目や口(歯)の変調にも注意が必要なのです。
【出典】
(※1)健検公式テキスト増補改訂版 肥満を防ぐ①
(※2)市川一夫 著 知られざる色覚異常の真実 改訂版
(※3)健検公式テキスト増補改訂版 歯の二大疾患-歯周病③
(※4)第26回口腔健康シンポジウム コロナ時代、健康管理は<オーラルフレイルの予防>
[文:健康わくわくサイト]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸
幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 ~ 免疫検査を通しての患者様への想い ~ 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。