お酒は百薬の長でありたい!生活習慣病とお酒について

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先ず通常「アルコール」というと「メチルアルコール(メタノール)」と「エチルアルコール(エタノール)」に大別されます。前者は燃料用、後者は飲料用です。勿論今回取り上げるアルコールは後者です。エタノールは日本名で「酒精」と言われ、注射の前に皮膚を消毒する綿に染み込ませて使うこともあります。みなさんもよく知っている通り、肝臓でエタノール ⇒アセトアルデヒド ⇒ 酢酸に分解されます。

有害作用のあるアセトアルデヒドが無害な酢酸に変わっていきます。そして最終的に水と二酸化炭素になりますが、その役目は各細胞にあるミトコンドリアが担っています。

過度の飲酒で摂取されたエタノールを分解するために、肝臓に負担を掛けているのですが、上記のコホート研究では、たまにしか飲まない人を1とした場合、1日あたり日本酒で1~2合飲む人は、がん全体で1.6倍のリスクを背負うことになります。部位別では特に食道がん4.6倍,大腸がん2.1倍,乳がん1.8倍です。「口腔」「咽頭」「喉頭」の『がん』のリスクも高くなるとされています。

では「糖尿病」はどうでしょうか?飲酒が週1日未満の人のリスクを1とした場合、1合以上(週に150g超)になると1.75倍になります。(※2)





以上のことから、飲酒自体からだに良くないんじゃあないかな?と思ってしまいますね。

だけど私にはこんな記憶が残っています。私が小学生だった頃、1995年まで世界最高齢だった『泉重千代さん』という方がいらっしゃいました。このおじいさん、満120歳になって「大還暦」を迎えた方です。記者のインタビューに対して「毎日の晩酌が楽しみ。」というコメントがありました。きっとこのおじいちゃんの飲むお酒の種類や量が、からだに合っていたのかも知れませんね。

「酒は百薬の長」と言われますが、これはあくまで、「お酒を飲む頻度」「お酒の種類」「摂取する量」などによって、からだに良いのか?悪いのか?が分かれるのでしょう。

【参考】
(※1)健検公式テキスト第一刷 健康とは何か
(※2)Waki.K.et al.Diabet Med.;2005.22:323-331

[文:健康わくわくサイト]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸

岡本 頼幸

幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 ~ 免疫検査を通しての患者様への想い ~ 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。

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