更年期後は心と体のメインテナンスを心がけて
次が心筋梗塞と脳血管障害です。
これは動脈硬化で起こります。
動脈硬化の進展を遅くするのは、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の予防と治療です。
QOL疾患の代表が、GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause:閉経関連尿路生殖器症候群)です。
これは女性ホルモン低下によって起こるフェムゾーン(腟と外陰)の萎縮性変化によって起こる症状の総称です。
具体的には、フェムゾーンが乾燥したり、痒かったり、痛かったりします。
さらに頻尿や尿漏れ、再発性膀胱炎になったりします。
また性交痛や性交後出血などが起こります。
困らないためには予防が大切です。
さらに、骨そしょう症や筋肉量低下によるフレイル(身体の虚弱)や認知症なども起こってきますが、これら全ては定期的に運動したり、食事の種類を気をつけたりすれば進行を遅くできます。
最後に、メンタルヘルスがとても重要です。
人間は、必ずいつかは死ぬんですが、いつかわからないその死のことを憂いて鬱々していると、脳内ホルモンのバランスが悪くなって、ますます気持ちが下がっていきます。
まずは1年以内くらいの直近の楽しい予定を想像して楽しい気分になりましょう。
しかし、だからといってその日暮らしでは、結局その先の未来を想像することによって気分が落ち込んでしまうことがあります。
ですから、3年〜5年くらい先くらいまでのある程度の予定も考えて生活しましょう。
しかし、数年先の実現できるかできないかわからない予定に関しても、想像するのは、楽しい予定を優先してください。
そうすると脳内ホルモンのバランスがよくなって、毎日を晴れやかな気分で過せるようになります。
[文:フェムゾーンラボ]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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関口 由紀
神奈川県横浜市出身の医師。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本透析療法学会専門医、博士、経営学修士。女性医療クリニック・LUNAグループの理事長、横浜市立大学大学院医学部泌尿器病態学客員教授を務める。