栄養状態もメンタルに影響するってホント?
[文:銀座血液検査ラボ -ketsuken-(https://ketsuken.jp/)]
最近、ちょっとしたことでイライラしたり、不安な気持ちになることはありませんか?
メンタルの不調は、栄養素の欠乏によって引き起こされることもあります。
たとえば、神経伝達物質の「セロトニン」の不足は、うつ病の一因となることがわかっていますが、このセロトニンは、「トリプトファン」というアミノ酸が材料です。
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トリプトファンが多い食材は?
トリプトファンが多く含まれている食材は主に、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類などです。
その他、ごま・ピーナッツ・卵・バナナにも含まれています。
また、肉や魚にもトリプトファンが多く含まれますが、動物性たんぱく質に含まれるBCAAというアミノ酸はトリプトファンを脳へ取り込みにくくするため、植物性たんぱく質から摂ることをおすすめします。
ただし、動物性たんぱく質も「炭水化物(穀類、いも類、果物など)」と「ビタミンB6」を一緒に摂ると、血糖が上昇してBCAAが筋肉に作用するため、脳内でのトリプトファンの合成が促進されます。
つまり、バランスよく主食・主菜・副菜を揃えて食事をすることで、必要とされるトリプトファンは摂取できます。
ほかにも、閉経前の女性が発症するうつ病は、約2割は鉄不足が原因だとも考えられています。
また、コレステロール値が低すぎても精神的に不安定になることがわかっています。
脳と体のエネルギー産生や神経刺激伝達に関与しているビタミンB群、鉄の吸収にも関与しているビタミンCなどの不足から、うつ症状を呈する人もいます。
ですから、食事は非常に重要です。
バランスのよい食事を取ることは、体だけでなく、心を健康に保つためにも大切なことなのです。