高齢者だけじゃない!若い人にも起こりうる「サルコペニア」とは?
サルコペニアの診断とセルフチェック
サルコペニアの診断は、筋肉量が減っているかどうかがポイントになります。ふくらはぎの太さ、握力、椅子の立ち上がりテストなど身体機能で総合的に判断されます。
セルフチェックに「指輪っかテスト」
簡単にセルフチェックをする方法として「指輪っかテスト(※2)」があります。
まずは、座った状態で行います。
① 両手の親指と人差し指で、ひとつの大きな輪を作ります
② 利き足でないふくらはぎの一番太い部分を囲います
③ すき間ができるか、できないかをチェックします
この時、指輪っかを作った指同士がくっつかず、ふくらはぎを囲めない場合は、サルコペニアの可能性は低いとされます。逆に、もし、指輪っかよりもふくらはぎが細い場合は可能性が高いとされます。
サルコペニア予防にできること
タンパク質を1.0g/kg/日以上摂る
サルコペニア診療ガイドラインでは、「1日に(適正体重)1kgあたり1.0g以上のタンパク質摂取はサルコペニアの発症予防に有効である可能性があり,推奨する。(※3)」としています。
例えば、60代女性で体重54kgの場合、1日のタンパク質量は54g以上となります。
タンパク質は、肉・魚以外にも大豆製品や卵、ご飯や野菜にも含まれます。様々な食材を組み合わせてバランスよく摂るようにしましょう。
カラダを動かす習慣を
スクワットや腕立て伏せ、ダンベル体操といった筋肉に抵抗をかける運動が勧められています(※4)。その他にも、ラジオ体操をする、少し早く歩いてみる、階段を使うなど、日常生活にとり入れやすいことを試してみましょう。
日頃から適切な栄養を摂ること、適度な運動をすることは筋肉量の維持につながるとされるため大切です。高齢期の方が、低栄養の改善や運動をする場合は、医師や看護師、管理栄養士の指導のもと行うようにしましょう。
高齢者だけが対象と思われがちなサルコペニアですが、年齢に関係なく起こる可能性があります。食事の栄養バランスを整えたり、適度な運動を行うようにして、予防したいですね。
【参考・参照】
(※1) Toru Kusakabe et al, “Cross-sectional association of skeletal muscle mass and strength with dietary habits and physical activity among first-year university students in Japan”(最終閲覧日:2022/9/27)
(※2) 東京大学高齢社会総合研究機構 「フレイルを予防して健康寿命をのばしましょう」(最終閲覧日:2022/9/27)
(※3) 日本サルコペニア・フレイル学会 「サルコペニア診療ガイドライン2017年版 一部改訂」p.8「表2 サルコペニアの診断におけるカットオフ値の比較」より(最終閲覧日:2022/9/27)
(※4) eヘルスネット サルコペニア(最終閲覧日:2022/9/27)
「あすけんダイエット – 栄養士が無料であなたのダイエットをサポート(www.asken.jp)」
[文:あすけん 管理栄養士 公開日:2022年10月6日]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
【関連記事】腎臓内科医が教える「コレステロール値の注目ポイント」。大切なのは善玉と悪玉の比率
【関連記事】あなたの肺は大丈夫?3つ以上当てはまる人は危険!肺の機能低下を知るためのチェックリスト
【関連記事】まずは3キロ!2週間でダイエットを成功させるための4つの手順
「あすけんダイエット – 栄養士が無料であなたのダイエットをサポート」
ダイエットや健康管理に必要な、食事記録・カロリー計算・体重管理・運動記録などがまとめてできる無料アプリ『あすけん』。
食事写真や商品バーコードを “撮るだけ” で簡単にカロリー計算ができ、AI栄養士からあなただけの食事アドバイスが毎日届くので、日々の栄養バランスの改善に役立ちます。