食材が持つ天然の味の重要性とは
加齢とともに私の味覚が変化したのではないとすれば、むかし経験した味がしなくなった食材が、なぜ出回るようになったのでしょうか?子育て世代の親たちにとって、こどもが抵抗を感じることのない、当り障りのない食材へと作為的に品種改良されているのかもしれない。本来持っていた食材の味が、子どもの好き嫌いの原因につながっているのでしょうか?癖のない味に品種改良された食材しか口にしたことがなく、本来の味を知らないから無理もないでしょうね。要するに『食わず嫌い』なんですね。
お口の健康(摂食嚥下)を維持して食材をよく噛むことは、全身の摂生へと導いてくれます。
今の子どもたちは「塩味」「甘味」「苦味」「酸味」「辛味」という『五味』(広辞苑第六版)に比べて、日本人独特の「旨味」を感じ取れない傾向があるようです。
旨味成分、いわゆる『だし』には、1.昆布だし(グルタミン酸)2.かつおだし(イノシン酸)3.干しシイタケだし(グアニル酸)があります。特に3の干しシイタケにはビタミンDが豊富です。ビタミンDは骨を作るカルシウムの吸収を促してくれる。(※1)
新型コロナウイルスの感染防止のため、学校が休校中のこどもや在宅勤務(テレワーク)で外に出る機会が少なくなったサラリーマンなど、日の光を浴びていない人達の栄養補給になります。
以前私のおじさんから干しシイタケの戻し汁を焼きそばに掛けることを教わりました。ちょっと塩こしょうを加えるだけですごく美味しい。それ以来我が家では定評のレシピです。おじいちゃんやおばあちゃんからむかしの味付けでこしらえてくれた料理を口にできるよい機会かも知れません!
食材が元々持っている味にできるだけ早いうちから経験するためには、手作りの離乳食を取り入れるのは如何でしょうか? 「三つ子の魂百まで」になぞらえて良い方向に生かすのです。『食わず嫌い』をなくすこともたいせつだと思います。食品メーカーが工夫を凝らしたベビーフードが、量販店の棚にずらっと並んでいますよね。添加物の影響など、人工的なイメージがまだまだ残るのは私だけではないと思います。
その抵抗感を払拭してもらうために、試食体験できる食品メーカーの施設がある。試食した感想の中で「味が濃い」というコメントに対しては、「だしや素材の風味を生かしているから。」と説明しているとのこと。(※2)
家族で囲む食卓に、だしを取り入れた離乳食も登るなんて大いに賛成するところです。
ちなみに今は塩分相当量の代わりにナトリウム量を表示している食品があります。塩分の摂取量に注意して高血圧を防ぐためですね。≪ナトリウム量(g) × 2.54≫で換算して塩分量を把握して下さい。(※3)
健康日本21(第二次)の食塩摂取量の目標値は8g/日ですよ。(※4)
参考;
(※1)2020年4月8日 読売新聞 13面
(※2)2019年8月20日 読売新聞 くらし
(※3)健検公式テキスト増補改訂版 見えない塩分に注意しましょう
(※4)H29年国民健康・栄養調査結果
「文:けんこうフィットNEWS 」
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
【関連記事】まずは3キロ!2週間でダイエットを成功させるための4つの手順
【関連記事】がんのリスクになると言われる物質「アクリルアミド」を抑えるコツ
株式会社SOily 代表取締役 岡本 頼幸
幼少時代から生命の不思議に取り付かれてきました。
生体の分化発生の不思議を研究 ~ 免疫検査を通しての患者様への想い ~ 医療・健康機器のユーザー様から頂いた奉仕の心・・・。
これらのことから医療・健康の大切さを、長年にわたって実感して参りました。
今、予防医療というポピュレーションストラテジーが重要になっています。
更に「競技スポーツ」に「健康スポーツ」という親しみ易い概念も取り入れようとしています。
みなさまが人生の目的を達成するために大切な、「健康」についてのトレヴィアをお届けしたいと思っています。
みなさまの目となり耳となりそして足となって得た豆知識を、私の経験を交えてできるだけ分かり易くお伝えできれば幸いです。