生活習慣病に関係する活性酸素の「余計な世話焼き」について
[文:健康わくわくサイト 人生100年時代に役立つトレヴィアをお届けします]
ミトコンドリアは細胞内の発電所
生活習慣病に関係する活性酸素
代表的な生活習慣病は「がん」「循環器疾患」「糖尿病」「慢性閉塞性肺障害」です。
生活習慣病に関係する物質に『活性酸素』があります。
私はこの名称を初めて知った時、「活発に役割を果たしてくれる、からだに良い特別な酸素」という印象を受けました。
日常的に体内で作られているのですが、空気中にある酸素よりも反応性が強い。余分に作られるとお節介を焼き始める、厄介な化合物なのです。
生命を維持するためにはエネルギーが必要です。
からだの中のブドウ糖(グルコース)や乳酸などが変化していく過程でエネルギーが生れます。
それら一連の機能を新陳代謝(略して代謝)といいます。
代謝は色々なからだの機能を使って進みますが、その中で「クエン酸(TCA)回路」とか「電子伝達系」の過程もあります。この生体のしくみはみなさんも高校時代に生物の授業で習ったと思います。確かこれらの生体反応が起こる場所って、細胞の中にある『ミトコンドリア』でしたね。
「活性酸素」はミトコンドリアの活動で必ず産生されるのですが、機能が十分に発揮しなくなると、逆にたくさん作られて過ぎてしまい、いたずらを始めるらしい。
物が燃える時、不完全燃焼して一酸化炭素が発生してしまう反応に似ています。ミトコンドリアも中途半端な活動によって「活性酸素」を多く放出して、からだに悪影響を与えてしまうのです。活発に他の物質と結び付く性質(お節介な性格)で、生活習慣病の悪化につながるのです。