有名人とSNSでつながるように身近に。在宅診療で叶える自分らしい生き方

タグ: , 2020/5/25

[記事提供:在宅診療・リウマチ科 | 静岡ホームクリニック]

 在宅診療と聞くと、自宅での終末期や看取りの医療をイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、在宅専門医が常駐し治療を行なっている静岡ホームクリニックの内田貞輔院長は、熱中症を例にあげ、在宅診療や医師と患者の関わり方を紹介してくださいました。

「例えば熱中症。症状にもよりますが、まず入院はありません。でも、点滴が必要な状態で通院するのは大変ですよね。そんな時、入院と通院の間にある『在宅診療』なら、医師に自宅まで来てもらって、点滴治療を受けることができるんです。さらに、熱中症の原因は、家の中にあることも多いため、再発防止のアドバイスまでしてもらえるのです。」と。

 在宅診療は、とても身近な症状の治療にも利用でき、生活に密着している医療だと感じませんか?超高齢化社会をむかえ、多くの家族が介護と向き合うことになり、一人で病院に行けない高齢者が増えることが予想される日本において、重要な役割を担うであろう「在宅診療」について、内田先生に詳しくお話を伺いました。

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人口1%が適応患者。在宅診療のいま


Q.在宅診療とは?どういった想いから始められたのですか?

内田院長)
在宅診療、在宅医療、往診など、言葉はいろいろありますが、医師や看護師が患者様のご自宅に伺い治療やケアをすることです。患者様ご本人はもちろん、ご家族や同居される方ともしっかりと向き合い、コミュニケーションを取り、治療やケアをする。病気を抱えた方、最期の時が近づいている方が、家で過ごす時間を長くすること、やりたいことを叶えるお手伝いをするのが、在宅診療医の仕事であると考えています。

自宅に人を呼ぶこと、他人の家にあがることに抵抗がある、という方もいらっしゃると思いますが、私は栃木県の人口1万人ぐらいの町で生まれ、同級生全員の家を知っているという環境で育ちました。塾の迎えは友達の親だったり、近所の人の家で遊んだりもしていたので、自宅を訪問するという医療の形は、スッと受け入れられましたね。育った生活環境だけでなく、大学で学んだリウマチの治療法、研修医時代に経験した訪問診療などを通して、自分がやりたいと思ったことと、在宅医療がうまくリンクしたんです。そして、24時間365時間対応というハードな勤務になるため、やるなら早い方が良いと思い、32歳で在宅医療診療所「静岡ホームクリニック」を開院しました。

Q.具体的にどのような治療やケアをされていますか?

内田先生)
私のクリニックは「動く総合病院」がコンセプト。場所は患者様のご自宅ですが、町の総合病院と同じように検査や治療を行なうことができます。そして、救急病院と同じように24時間・365日、呼ばれたらいつでも患者様のご自宅へお伺いします。患者様やご家族からすると、本当に来てくれるの?夜中に呼んでいいの?と、一歩踏み出せないということも伺うんです。だから、私たちはご連絡をいただいた際に必ず「お伺いしましょうか?」と、お声がけし、精神的な面でも積極的にサポートするようにしています。

在宅診療は、長くお付き合いすることも多いので、ご家族や同居される皆様にご理解いただき、納得し、満足していただける治療やケアをするように心がけています。そして、その関係性が、例えば芸能人とSNSで繋がって情報を得たり、身近な存在に感じたりするのと同じように、医師と患者様やそのご家族がSNSで繋がるような存在でありたい、気軽に健康相談ができる存在でありたいと思っています。

Q.どういった方が在宅診療を選ばれていますか?

内田院長)
私のクリニックには、終末期、最期を迎えるためのサポートやケアを必要されている方、病院でできる治療が終わった方、事情があって通院ができない方、リウマチや膠原病など病気と向き合いながら生活をしている方など、さまざまな患者様がいらっしゃいます。視点を広げ、日本全体で見ると約100万人、人口の約1%が在宅医療の適応患者と言われています。すごく多いことが分かりますが、患者様ご自身で在宅診療を選ぶ人は非常に少ないんです。病院でできることがなくなって医師からの勧められた、患者様ご自身では判断することができない状態のため家族の意向であることが多いのです。

理想のカタチは、患者様が元気な時、ご自身で判断ができる段階から在宅診療医が関わらせていただき、自宅で過ごす時間を長くする、希望する治療を行なう、最期の過ごし方を叶えるお手伝いをすることです。

在宅診療について、まだまだ知られていないというのも大きな課題だと思っていますので、啓蒙活動も積極的に行なっていきます。

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