「PMS(月経前症候群)」の対処法
2. 痛み・冷え「瘀血」タイプ
気になる症状
・月経前の主な症状:痛みが強い(頭痛、胸痛、腹痛など)、肩こり
・その他:冷え症、手足のしびれ、月経痛が強い、経血が黒っぽく塊が多い、舌の色が暗く瘀斑がある
血は「気(エネルギー)」と一緒に流れているため、ストレスなどで気の巡りが停滞(「気滞タイプ」)すると、瘀血を招きやすくなることもあります。
また、体内の「血」は、「温かいとスムーズに流れ、冷えると停滞する」という特徴があります。ところが、月経前は女性ホルモンの影響などで身体が冷えやすい時期。そのため、血も冷えて「瘀血」(血行障害)を招き、痛みやしびれなどの不調が起こりやすくなるのです。
冷え症体質の人は、日頃から冷えをしっかり予防することを意識して。温かい飲食、毎日の入浴などで身体を温めるよう心がけ、血行の良い状態を保ちましょう!
摂り入れたい食材
身体を温めて血流をスムーズに: 紅花、よもぎ、シナモン、黒糖、しょうが、玉ねぎ、長ねぎ、小茴香、サフラン など
3. むくみ・体重の増加「水滞」(すいたい)タイプ
気になる症状
・月経前の主な症状:むくみやすい、太りやすい
・その他:痰が多い、吐き気、食欲不振、頭痛、めまい、尿が少ない、軟便、舌の苔がべたつく
月経前は、黄体ホルモン(女性ホルモンの一つ)の分泌が増える時期。黄体ホルモンには、月経の出血などによる栄養不足を防ぐため、身体に栄養や水分を溜め込もうとする働きがあります。そのため、月経前になると身体がむくんだり、体重が増えやすくなったりします。東洋医学では、こうした不調を体内に「湿(しつ)」(余分な水分や汚れ)が停滞している状態と考えます。湿の停滞を招きやすいのは、水分代謝を担う「脾胃(ひい)」(胃腸)の働きが弱くなっているタイプ。胃腸不調を感じやすい人は、日頃から脾胃をケアして健やかに保つよう心がけましょう。むくみなどを感じる時は、体内の余分な水分をすっきり取り除くことが大切です。
摂り入れたい食材
利水作用のあるものを積極的に:きゅうり、すいか、とうがん、はと麦、緑豆、あずき、もやし、春雨 など
4. 疲労・倦怠感「虚弱」タイプ
気になる症状
・月経前の主な症状:疲労感、倦怠感、不眠
・その他:顔色が蒼白、めまい、眼精疲労、ため息が多い、動悸、脱毛、月経量が少なく色が淡い、舌の色が淡い
体内に栄養を与える「血(けつ)」、身体のエネルギーとなる「気」は、元気で健康な身体を維持する基本。
そのため、加齢や貧血、病気による消耗、過度なダイエットなどが原因で体内の気・血が不足していると、月経前の疲労感や倦怠感、不眠といった不調が起こりやすくなります。
血の不足は月経の状態にも影響するので、放置せずに積極的な対応を。
日頃から疲れやすく、めまいや動悸、不眠などの不調を感じている人は、栄養をしっかり摂って気・血を十分養うよう心がけましょう。
摂り入れたい食材
「血」を養う食材を中心に: なつめ、黒ごま、かつお、うなぎ、豚ヒレ肉、レバー、クコの実、ほうれん草、にんじん、黒糖、落花生、なまこ など
【多くの女性が感じる月経前の不快症状】
多くの女性がなんらかの不快症状を感じるというPMS。適切なケアをすれば不調を改善することもできるので、諦めず積極的に対処しましょう。重い症状に悩んでいる人は、婦人科や漢方医のいる薬局などに一度相談してみるのもおすすめです!
[文:meilong スタッフ]
「東京・恵比寿で美容鍼灸,鍼灸治療をお探しならmeilongへ(https://www.meilong.jp/」
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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meilong 院長・石川美絵(いしかわ・みえ)
大学では栄養学を学びテレビ局、IT企業、広告代理店などに勤務し、20代後半時の大きな人生の挫折から東洋医学の世界に出会う。鍼灸と漢方の奥深さに魅かれ鍼灸学校に入学し国家資格鍼灸師免許を取得。学生時代は40院の経営兼柔道整復師・鍼灸あん摩指圧マッサージ師でもある先生のアシスタントをし、国家資格取得後、北京中医薬大学卒でもある鍼灸30年の先生から技術を取得する。さらに美容鍼灸のパイオニアに師事し、世界で活躍する日本鍼灸の技術に刺激され研究を重ねる。さらに200件以上の治療院・クリニック・スパ・エステなどを周る。ホテル椿山荘の鍼灸治療施設「KENBITOKYO」、「東方健美」へ勤務した後、2014年、四谷に紹介制治療院Meilongを開業。
世に鍼灸を広めたく2015年meilong恵比寿院をオープンし、続けて2017年meilong恵比寿mana院をオープン。2019年meilong銀座院もオープン。
千葉大学医学部附属病院の和漢診療科での研修、漢方医、各専門分野の医師との連携もし日々、情報交換、学会への参加も努めている。また自分自身が不妊治療をし鍼灸と漢方も併用し子を授かったが途中、死産分娩を経験している事、さらに不育症からの妊娠を維持する為の体験、知識もあり不妊治療にも寄り添いたいという想いも強い。世の頑張っている女性の一番の味方でありたいと思っている。