退職代行元年!若者に注目を浴びる心理的安全性
注目を浴びる心理的安全性
では、どのようなマネジメントをすればよいのか。
そのおおきなヒントが「心理的安全性」という言葉でしょう。
「他人の反応に怯えたり、羞恥心を感じたりすることなく自然体の自分をさらけ出すことのできる環境」を指すこの心理学用語も「退職代行」と同じくらい、今年のバズワードとなりました。
前述のように、いまの若者世代はSNSの中で「見て見られ」という生活に慣れ親しんだことで過剰なくらい忖度をしがちです。
同僚からバカにされないだろうか、上司から叱られないだろうか……。
彼らは常にまわりの目を気にしているのです。
そんな若者に「自分はここにいていいんだ」「何を言っても否定せずに受け止めてもらえるんだ」という居場所を提供することが極めて重要なのは、言うまでもないでしょう。
職場の若手が、お正月明けにちゃんと出社してくるか。
それは彼らがどのようなコンディションで働いていたのかにかかっています。
上司にとっては、日々のマネジメントに審判が下るドキドキの2020年仕事始めとなるかもしれません。
マネジメントのあり方を棚卸しする
ちなみに、心理的安全性の担保された職場をつくるためのキーワードがレコグニション(=承認)とエンゲージメントです。
そしてその実践には、
・細かく口を出すのではなく、スタッフに権限を与えてくれる
・スタッフの成功やプライベートの充実、健康に関心を示してくれる
・良い聞き手であり、情報共有を円滑にする良いコミュニケーターである
・チームをサポートするために必要な専門的技術やスキルを持っている
・組織への帰属意識を高めるために明確なビジョンを掲げている
といったアクションが重要だとされています。
組織を抱えるマネジメント層のみなさん、できてますか?
この1年を振り返り、日々の職場コミュニケーションを棚卸ししてみませんか。
あ、もちろん自分に向けても言ってます。苦笑。
[記事提供:ツナグ働き方研究所(https://tsuna-ken.com/)]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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平賀充記(ひらが・あつのり)
ツナグ働き方研究所 所長
1988年リクルートフロムエー(現リクルートジョブズ)に入社。「FromA」「FromA_NAVI」「タウンワーク」「とらばーゆ」「ガテン」などリクルートの主要求人媒体の全国統括編集長を歴任。 2014年株式会社ツナグ・ソリューションズ取締役に就任。2015年ツナグ働き方研究所を設立、所長に就任。2019年よりツナググループ・ホールディングス エグゼクティブフェロー就任。著書に『非正規って言うな!』『サービス業の正しい働き方改革・アルバイトが辞めない職場の作り方』(クロスメディアマーケティング)、『パート・アルバイトの応募が殺到!神採用メソッド』(かんき出版)、『なぜ最近の若者は突然辞めるのか』(アスコム)。