スポーツで結果を残したい、メンタルを変えたいなら言葉を変えることが大事な理由
否定形の言葉は身を滅ぼす
例えば、私が現役時代に自分に言い聞かせていた言葉の一つに「諦めない」がありました。諦めない限りは夢は続くと思うし、諦めない限りは可能性は残ると思っていたからです。この考えは多くの人が共感してくれると思います。それに今での時代でも「諦めない」という言葉は良く使われていると思います。
しかし、脳と心の仕組みを勉強する中でどうやらこういった言葉のパターンはメンタル面によくないことがわかりました。その理由の一つに「カリギュラ効果」と呼ばれるものです。人は禁止されるとその先が気になってしまい行動してしまうというものです。例えば、「お前たちは見るな」と言われると見たくなってしまったり、テレビでピー音が流れるとその時の会話が気になったりするものです。脳は否定形を認識できないので否定形の前の言葉を瞬時に思い浮かべてしまいます。例えば、「ミッキーマウスを想いださないでください」と呼ばれても勝手にイメージしちゃいますよね?笑
さらに私たちはイメージした通りに身体が勝手に動き出します。目の前で酸っぱそうなレモンを食べてる人を見ただけで私たちは無意識に唾液が出るようにイメージした通りに無意識に体は反応してしまうものです。なので、「諦めない」と言ったりする人は諦めが早い選手になりやすいです。それを体現したのが私だったと想います。これはスポーツ選手にとってかなり致命的な問題でした。今となってはいい経験ですが、そんな選手を増やさないためにも言葉にもっと敏感になってほしいなと思うばかりです。その為には発信し続けることが大切だと思いTwitterで呟き続けてフォロワー数が15万人を超えました。きっと多くのスポーツ選手が言葉とメンタルに大きな繋がりがあると無意識に気づいていると思います。けど、それがなんとなくであって、感覚的に大事だと思っている選手が多いと思うのです。だからこそ、そういった感覚だけでなくシッカリとした理論で理解してもらえるスポーツ選手、オリンピック選手を増やしていきたいです。そして、心からイキイキと活動できるスポーツ選手を増やしていけたらと思います。
[記事提供:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
鈴木 颯人(すずき・はやと)
プロ野球選手、オリンピック選手などのトップアスリートだけでなく、アマチュア競技のアスリートのメンタル面もサポート。全日本優勝、世界大会優勝など圧倒的な結果を生み出すメンタルコーチングを提供中。