【スポーツメンタル】”信頼”を築くことでメンタル安定、女性アスリートの人間関係
[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]
現代人が生活するなかで悩みの種となるのが”人間関係”。個人差があるものの約9割が”人間関係”に問題を抱えていると言われています。逆に人間関係をより円滑に保つことができれば、ストレスの無い生活を送れるのです。小さなストレスであってもパフォーマンスに影響が現れるスポーツ選手。特に女性アスリートは、異性からのハラスメントなども含め、男性よりも人間関係に関する悩みが多い傾向にあります。今回は、女性アスリートの人間関係についてお話します。
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信頼を築くための”アイコンタクト”
「人付き合いは相性だから仕方がない」と簡単に割り切れないのが人間関係です。例えば「チーム内で合わない人がいる」「自分を評価してくれない」と仲間や監督、コーチに対して感じることが多いです。
日々技術を磨くために厳しい練習を重ねるスポーツ選手ですが、人間関係に悩みがあるとメンタル面が不安定になります。「また叱られるかもしれない」「嫌われてるかもしれない」と感じることは対人間のため仕方のないことです。
競技に対する技術面の悩みではなく、関係のない人間関係の心理的な悩みを持つケースが増えています。ネガティブな感情をスポーツ選手から出来るかぎり取り除いてあげたいものです。
このようなネガティブな感情は、相手との信頼関係が良くなれば次第に減少していきます。しかし、相手との良好な人間関係を築くのはなかなか大変なことです。もちろん、悩みの種となる人と過ごす時間が長ければ、長なるほどより深刻になる恐れもあります。
メンタル面において人間関係を良好にする方法は、”相手を変えようとしない”ということです。これにつきます。人間関係の悩みは、自分以外の2人以上の人が存在することで生じます。人との関係性を深めるために重要なものが”信頼”です。
例えば「しっかり挨拶しなさい」と注意されるにも初対面の人からより尊敬する人から言われる方が胸に響きます。理由は”信頼”があるからです。この信頼関係があることでお互いの考えや主張を受け入れやすくなり、格段にストレスが軽減します。もちろん信頼関係を築くためにある程度の時間は必要ですが、お互いにコミュニケーションを心掛けます。
信頼関係が作られていない時期には、目を合わせる回数が極端に少ないことが分かっています。相手の目を見ることは、まだ言葉を十分に交わすことができない関係性の時にもお互い気持ちを読み取る方法として有効な手段となります。お互いの心情を理解していくことで”相手の立場に立って物事を考える”ことができるようになっていきます。
気持ちが通じ合えている上で言われたことならば、例え思ったことと真逆なことを言われても一度は心に受け入れることができます。そこから「なぜなのか?」と納得いくまで話し合いができる関係性にまでなれば、良い結果が望めるようになります。
信頼関係を築いた相手と過ごすことで安定したメンタルを保つことができます。相手を変えることはできないですが、相手を理解しようと考えること、相手のために思うことがコミュニケーションを図る上で時間以上に大切なことなのです。