【スポーツメンタル】メンタルコーチングを受ける事が「心の弱さ」を認めることに繋がるのか?
[文:スポーツメンタルコーチ鈴木颯人のメンタルコラム(https://re-departure.com/index.aspx)]
メンタルコーチングでしたり、メンタルトレーニングを受けたいと考えながらも受けないスポーツを頑張る人が世の中にはたくさんいます。特に若いスポーツ選手ほど「自分には必要ない!」と考えている方も多いと思います。実際にそういった声を何度も聞きます。しかし、逆に、「もっと早く受けに行けばよかった」と若い頃とは別の意見を持ち始める20代後半に差し掛かる選手が口を揃えて話をしてくれます。そんな思いをもった選手たちのために綴りました。
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なぜメンタルコーチングやメンタルトレーニングを受けたくないのか?
多くの理由として挙げられるのが、メンタルトレーニングやメンタルコーチを受けるということがスポーツシーンにおいて自分の心を弱いと認めてしまう行為につながるのではないかと考えている選手がいます。その結果、メンタルコーチングを受けたくなかったという話を聞きます。
私自身も、現役時代にメンタルトレーンングを本を読んでいた際に指導者から「メンタルが弱いお前が読んでも変わらない」「メンタルトレーニングって宗教だろ?」と何度も言われたことを覚えています。だから、いまだにスポーツメンタルに関わる面においてサポートを依頼する怖さがあって当然だと思っています。
最近ではメンタルコーチングを受けること自体がスポーツでは一般化され始めました。それでも中には他人の目が未だに気になる方もいます。メンタルコーチングを受けていること自体を誰かに知られると、それによってバカにされたりする怖さがあるようです。他にも、メンタルコーチングを受けているのに結果が伴わないからダメなんじゃないかと周りに思われる怖さがあるそうです。
メンタルコーチングを受ける怖さ
メンタルコーチングやトレーニングを受けることが弱いことを認めてしまうことにつながると考えている人にとってちょっと辛いことを書きます。それは、「弱さを認めない限りは前に進めない」のです。自分の本心を認めず、自分を隠すことが心の葛藤や心が疲弊する要因を作っていきます。スポーツではこの心の葛藤や囚われがなくなるとゾーンに近づけると言われています。
だからこそ、まずはメンタルについて困っていることを認めると、メンタルの問題は改善しやすくなります。まずは弱さを認めるということが重要になってくるのです。その過程において、自分を認めることがスポーツで大成するために重要になってきます。
自分を認めてあげるということができないスポーツ選手は、いつまでたってもある状態で苦しみます。それが「自分の否定」です。自分に対する否定がずっと続くとどうなっていくか?頭ではポジティブでありたい自分と、心ではネガティブな自分が葛藤してしまいます。頭と心がケンカしてしまっている状態です。この状態が続くと、スポーツのパフォーマンスが上がりません。当然、スポーツの結果も出なくなってしまいます。こういった状態を避けるためにも、自分自身を認めてあげ、次の一歩を考える必要があるのです。