元DeNA・林昌範 「阪神ファンの応援がマウンドで最も凄みを感じた」

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 みなさん、こんにちは。元DeNAの林昌範です。連載企画10回目の今回は「ファンの応援の力」について書かせて頂きます。

 私は昨年限りで現役引退し、今年から解説の仕事などでグラウンドの外から初めて野球を観ています。そこで感じたのが球場を埋め尽くすファンの大声援の凄さです。もちろん、現役時代もファンの声援は大きな力になっていました。広島ファンの「スクワット応援」、日本ハムファンの「稲葉ジャンプ」、DeNAファンの「ヤスアキジャンプ」など球場の雰囲気を変える大声援に「かっこいいなあ」とうらやましさを感じていました。

 12球団それぞれのファンが個性的な声援で盛り上がるのが日本野球の文化だとも思います。私が現役時代に最も凄みを感じたのが阪神ファンの応援でした。高校時代に甲子園に行けなかったのであこがれの舞台でしたが、プロで上がった甲子園はまさに「敵地」でした。マウンドに上がると、メガホンをたたく音と地響きのような応援で球場が揺れていました。あの感覚は他球場では体感できません。ただ甲子園で7回の救援登板は個人的に嫌でなかったです。投球練習中に「六甲おろし」が流れてジェット風船が上がるんですが、日本三景と同じぐらいの美しい光景で自分が応援されている気持ちになり気合を入れていました。

 投手はマウンドで投球練習を終えた後に心のスイッチを戦闘モードに切り替える個々のルーティンがあります。胸元を触ったりマウンドから一度降りて深呼吸したりしますが、甲子園は異常な雰囲気なのでこのルーティンを忘れたまま投球に向かうことも珍しくありません。ファンの応援はそれほどの影響力があります。阪神は10日の広島戦が今季初の甲子園での試合です。あの独特の雰囲気の中で投げる投手の仕草に注目してみるのも面白いかもしれません。


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[文/構成:ココカラネクスト編集部 平尾類]

林 昌範(はやし・まさのり)

1983年9月19日、千葉県船橋市生まれの34歳。市立船橋高から01年ドラフト7巡目で巨人入団。06年には自身最多の62試合に登板するなど主に救援で活躍。08年オフにトレードで日本ハムへ移籍した。11年に退団し、12年からDeNAに加入。昨オフに戦力外通告を受けて現役引退した。通算成績は421試合で22勝26敗22セーブ99ホールド、防御率3・49。186センチ、80キロ。左投左打。家族はフリーアナウンサーの京子夫人と1男1女。

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