松田宣浩 WBC準決勝8回守備のミスから学んだ事(インタビュー 前編)

タグ: , , , , 2017/12/14

あの日はグラウンドを出て、ホテル帰るまではきつかった

 ホームラン後、自軍ベンチ前で右アッパーを繰り出し「熱男~!」と叫ぶ。スタンドからも一斉に同じ叫びがこだました。2015年からのこのパフォーマンスが、すっかりプロ野球ファンの間で定着。元気印のイメージが強いソフトバンク・松田宣浩内野手(34)だが、彼とて落胆を免れない出来事に遭遇する。侍ジャパンのレギュラー三塁手として臨んだ、2017年3月の野球国際大会、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での一コマだった。

 試合前からの雨がドジャースタジアムを濡らし、場内の空気も、どこかしっとりと重かった。東京での1、2次ラウンドを勝ち抜け、米国ロサンゼルスへ渡った野球日本代表「侍ジャパン」。3月22日(日本時間23日)、準決勝の相手はホームの米国だった。名手のセカンド菊池が失策を取り返す同点ソロを放ち、スコアは1-1。そうして迎えた8回1死二、三塁だった。打者ジョーンズのボテボテのゴロを、サード松田がこぼしてしまう。バックホームできず、打者走者を一塁で封殺するにとどまり、勝ち越された。記録上、エラーではないが、これが決勝点。チームは1-2で敗退し、世界一奪還の旅は道半ばで終わった。

 試合後のロッカー、最後のミーティング。ソフトバンクの先輩でもある小久保監督が、声を詰まらせ、ナインに礼を述べていた。「責任は俺にある。胸を張って帰ろう」。松田選手は空振り三振で最後のバッターになってもいた。「自分のミスがなければ勝てたかもしれない。戦犯です。負けた原因をつくった張本人」。自責の念にかられた。一行を乗せたバスがロサンゼルス近郊の宿舎へ戻る。予定より1日早い帰国の準備をしながら、松田選手の胸にはこんな思いが芽生えていた。「だからと言ってゼロではない。人にない経験をさせてもらった」

 「人からは『間違ってる』って言われるかもしれない。反省はしないといけないですよ。でも、すごい重圧の中で、経験値を上げさせてもらって、すごく得るものがあった」

 「あの日はグラウンドを出て、ホテル帰るまではきつかったですね」と言う。日頃から「切り替えは早い方」と自任する。例えば先発投手は週1回の登板に備えるが、野手はシーズン中は基本的に毎日が試合。思うような状態でなければ、それはさらなる重圧に変わりかねないが「毎日、取り返せるチャンスがある」と考える。「例えば一つのショートライナー。ヒット性の打球を捕られた、そのことを悔しがって、思いが尾を引くと、もっと状態が下がっていく。もうそれは切り替えていかないといけない」

(後編につづく)

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〔文/構成:ココカラネクスト編集部 〕

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