「より優れた選手になろうと心掛けた大会」世界最高峰のSHグレイグ・レイドローがシックス・ネーションズを語る
スコットランド代表のキャプテンとして、また世界屈指の実力を誇るSH(スクラムハーフ)として、シックス・ネーションズをはじめとする大舞台で出色のプレーを見せ続けてきたグレイグ・レイドロー。ラグビーワールドカップには2015年、2019年と2大会連続出場し、前者では大会ベストフィフティーンに輝いた偉大なプレイヤーだ。
日本代表の前に幾度となく立ちはだかってきたレイドローは、このほどNTTコミュニケーションズシャイニングアークスに移籍。かつての宿敵だった日本のトップリーグへと戦いの舞台を移したことは国内外で大きな話題になった。卓越したスキルや状況判断力を目の当たりにできる瞬間を楽しみにしているファンも多いことだろう。
1月29日(金)から3日連続で「グレイグ・レイドローが選ぶ!ラグビー欧州6か国対抗戦 シックス・ネーションズ 名勝負戦」がWOWOWで放送される。過去のシックス・ネーションズの中からスコットランドの名勝負をレイドローが厳選。
今回は自ら厳選した試合が放送されることについて、また肌で感じてきたシックス・ネーションズの魅力や開幕直前の2021年大会の注目ポイント、そして開幕を控えたトップリーグへの意気込みなど、多岐に渡る質問をレイドローに投げかけた。
写真:WOWOW
──レイドロー選手が選んだシックス・ネーションズのスコットランド戦4試合がWOWOWで放送されます。2月6日開幕のシックス・ネーションズも全試合生配信&放送予定です。
「放送されることは実にクールですね。僕は全てのスポーツが好きなのですが、その中でもシックス・ネーションズが放送されるのは日本のサポーターにとっても素晴らしいことです。世界の視聴者がシックス・ネーションズに興味を持ってくれるのはファンタスティックなことですし、もちろん自分はスコットランドの活躍を期待しています」
──2019年をもってスコットランド代表を引退された今、あらためてシックス・ネーションズとはご自身にとってどのような大会だったと感じていますか?
「より優れた選手になろうと心掛けた大会でした。特に、ホームのBTマレーフィールドでの試合はスコットランドのジャージーを身にまとい、スコットランドとして勝つためのチャンスでした。ファンからもらうエネルギーも嬉しいですし、素晴らしい大会だと思っています。
また、スコットランド、イングランド、ウェールズ、アイルランドといった近隣国同士のライバル関係も大きな要素です。大会の歴史を見てもそこからファイブ・ネーションズへ、そして現在のシックス・ネーションズへと移り変わっていきました。それらの国々が最高のステージで戦うチャンスであり、ファンの存在もその素晴らしさに貢献しています」
──そのシックス・ネーションズが今年も2月に開幕します。注目しているチームをお教えください。
「最も期待しているのはもちろんスコットランドですが、フランスにも注目しています。コーチが変わり、たくさんの若手が成長中で、世界のトップ5に入るようなチームになるだろうと予想しています。今年のシックス・ネーションズにとどまらず、フランスで開催される2023年のラグビーワールドカップも期待大の注目すべきチームです。イングランドも強いチームですが、どちらがよりエキサイティングかと言えばフランスの方ですね。今年のシックス・ネーションズはフランスかイングランドが優勝するでしょう」
──特に注目している選手を挙げてください。
「スコットランドのチームメイトだった若手のバックロー、ジェイミー・リッチーです。優れたボールキャリアであると同時にディフェンス面でも有能な、将来有望な選手です。ラグビーワールドカップでも非常にいいプレーをしました。これから数年が楽しみですね」