泥試合のMLB労使交渉 決着の行方見えず、最大の被害者は引退選手でも、ファンでもなく、当事者の・・・
昨季はナショナルズとカージナルスに在籍し、7勝を挙げて通算200勝に達したジョン・レスター投手も、年が明けてから引退を決断。他にもキャメロン・メイビン外野手ら中堅どころの選手も引退が次々と報じられた。彼らはFA市場においてプライオリティが決して高くないため、労使交渉が和解に達してからも、すぐには契約が望める立場にはなかった。他のトップFA選手とは異なり、より先が見通せなかったわけで、まさに労使の泥沼劇の被害者といえた。
契約社会の米国において、期限ぎりぎりまで結論を先延ばしし、少しでも有利な条項を勝ち取ることは、交渉の決まり事ともいえる。2月に入り、両者が一気に歩み寄る可能性もゼロではない。だが労使両サイドとも、既に一部の選手たちにはその影響が及んでいることを理解すべきだろう。願わくば、日本から大志を抱き挑戦する鈴木への足かせは最小限にとどまってもらいたい。そしてこうしたプレーヤーたちへ次々と影響が及ぶのを見て、誰よりもしらけていくのは彼らを応援しているファンたちであろう。スプリングトレーニングや開幕を心待ちする彼らが、何を思うか。多かれ少なかれ避けられないファン離れ。その最大の被害者は、交渉の当事者である労使ともどもとなるのかもしれない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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