「まだその段階ではない」井上尚弥、PFPランクのトップ奪取はならず。一方で1位に推す記者も「考えていた以上の選手」

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難敵のドネアを、わずか264秒でマットに沈めた井上。“モンスター”の名に恥じない圧倒的な力を見せつけた。(C)CoCoKARAnext

 圧巻の2ラウンドTKO勝ちを収めた”モンスター”でも、“世界最強”の称号には届かなかった。

 『ESPN』が6月9日、最新のパウンド・フォー・パウンドランキングを発表。3団体統一を果たした井上尚弥は、前回と変わらず2位に位置付けられた。「印象的な勝利を収めたナオヤ・イノウエとデビン・ヘイニーの順位は?」と題した記事のなかで、その理由の一部が紹介されている。

【画像】井上尚弥は2位変わらず。ESPNが発表した「最新PFPランキング」をチェック

 井上のPFPランクを上げることに難色を示したひとりが、『ESPN』のベン・ベイビー氏だ。同氏は「イノウエの偉大さとPFPランキングへの参加に疑問の余地はない」としたうえで、「しかし、私のリストでイノウエより上位にいる3人は、いずれも文句なしのチャンピオンとなり、階級を上げ、そしてタイトルを獲得している」と主張。さらに、「イノウエは3階級でタイトルを獲得し、”モンスター “のニックネームに恥じない活躍をしており、スターへの道を順調に進んでいる。この調子でいけば、PFPのトップに立つ資格は十分にあるが、まだその段階ではない」と理由を述べたという。

 一方で、井上に1位票を投じた記者もいた。同じく『ESPN』で記者を務めるマイク・コピンジャー氏は、今回の2ラウンドTKO勝ちを理由に、井上を1位に繰り上げている。

「ドネアは今年40歳を迎えるが、未来の殿堂入り選手はバンタム級で好調を維持していた。ドネアをいとも簡単に倒したイノウエは、我々が考えていた以上の選手であることを証明した。彼はもっと良い選手になるかもしれない。まだ29歳だ」(コビンジャー氏)

 前回のランキングでは、トップに君臨するWBO世界ウェルター級王者テレンス・クロフォード(米国)と井上の差は40ポイントあったが、今回は10ポイントに縮まったという。“世界の頂点”まであと一歩に迫った“モンスター”。次の試合が楽しみでならない。





[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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