カルデナスに「可能性はない」 井上尚弥の練習相手が米放送局で語った“現実”「ナオヤは常に本気。だから挑戦者が脅威と思えない」
「俺はカルデナスにそこまでのものを感じなかった」
では、井上の凄みはどこにあるのか。スパーリングで怪物の強打を受けてきた26歳は「俺は彼のパワーを確かに感じた。彼は本物のパンチャーで、本当に凄く強いパンチを打つ」と実体験に基づいた見解を披露している。
「パワーこそが彼の最大の武器だと思った。まさに『攻撃こそ最大の防御』という感じさ。ナオヤとのスパーリングは自分にとっても大きな財産になった。自分がどの立ち位置にいるかを思い知らされた」
無論、カルデナスの実力を見下している。アコスタは「試合前に周りから『カルデナスはハードパンチャーだ』とか、『パンチはあるぞ』と言われた。でも、パンチの強さは感じなかった」と前置きした上で「タイミングは良いかもしれない」と指摘している。
それでも「これは彼を悪く言いたいわけじゃないんだけど、俺はカルデナスにそこまでのものを感じなかった。明確な武器や要素が見当たらなかった」と赤裸々に語った若武者は、こう続けている。
「ナオヤはパウンド・フォー・パウンドのファイターであり、偉大な選手だ。だから、今回の試合は彼にとって形式的なものになるんじゃないかと思う」
当のカルデナスは、「人生を変える試合」と位置付ける井上戦に向け、鼻息は荒い。米ボクシング専門YouTube番組「210BoxingTv」のインタビューでは、「「最高でなければならない。試合を通じてシャープでなければならない。36分間で人生が変わるんだ」と力説していた。
ボクシングのみならず、ありとあらゆるスポーツにおいて「絶対」はない。勇猛果敢な挑戦者が、“怪物”の牙城を崩す可能性だってある。しかし、「アメリカで試合をするのであればKOというのは少し考えていきたいなと思ってます。でもKOでも判定でも魅せるボクシングをしていきたい」と己を滾らせる井上を倒すのは、アコスタが語るように容易ではないだろう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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