井上尚弥にどう挑む? 最強の怪物にカルデナス陣営が描く“青写真”「勝つためには、手数で勝負するしかない」
万が一にも隙を見せては…
無論、井上戦実現までたどり着いたカルデナスのポテンシャルを軽んじるわけではない。ディアス氏は「ラモンにはパワーがある」とも指摘。“地獄のパンチ”の異名を持つメキシコ系アメリカ人の力を認めている。
だからこそ、だ。井上に対して万が一にも“隙”を見せてはいけないと気を引き締める。
「取り組んできたキャンプでラモンは大きく変わった。イノウエのスタイルに合わせるためにね。彼に勝つためには、ある程度は手数で勝負するしかない。KOできないならなおさらだ。イノウエは常にパンチを出し続ける。だからラモンにも『手数で負けるな。そして、ただ出すだけじゃなくて、効果的に当てろ』と教えてきた」
さらに「試合に向けてプランAだけじゃなくて、プランB、プランCと用意している」と公言したディアス氏は、序盤戦が肝になると続けている。
「最初の打ち合いで状況は大きく変わると思う。二人が向かい合ってパンチを交わした瞬間から展開は変わるはずだ。こちらもイノウエの優れた武器に合わせながら、戦い方や作戦を変えざるを得なくなると思う。まるでチェスの試合のように、駆け引きが必要になる。最後はより頭を使った方が勝つよ」
井上自身も「一瞬の油断だけは気を付けたいと思います」と気を引き締める一戦は、果たしていかなる決着を見るのか。運命のゴングの瞬間は刻一刻と迫っている。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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