カルデナスが勢いを失った井上尚弥の“90発” 米リング誌も愕然とした挑戦者の生々しい変化「防御力すらなくなった」
挽回し、伝説の世界ヘビー級王者ジョー・ルイス(米国)の記録を超える世界戦KO勝利(23)を飾った井上。その規格外の強さを米老舗メディアもクローズアップする。
1922年に創刊され、世界最古のボクシング専門誌『The Ring Magazine』は、「カルデナスが奇跡のチャンスをつかみそうになった」と序盤の展開を振り返った上で、井上が完全にペースを握った6回を独特の表現で描写した。
「最後の90秒でイノウエはサメのように血の匂いを嗅ぎつけ、フィニッシュを狙う、精鋭の攻撃を繰り広げた。カルデナスはロープ際でホームラン級の大振りで反撃を狙ったが、すでにこの時、彼のバットは壊れていた。もはや完全試合など不可能だった」
さらに同誌は勝負の行方を分けた6回に井上が90発中48発を命中(カルデナスは14発)させた驚異的なパンチスタッツを紹介。「7回に倒れたカルデナスは『大丈夫』と言ったが、そうではなかった。防御力すらなくなった彼は明らかに良くなかった」と、井上の強打を受け続け、次第にダメージの影響が色濃くなり始めた挑戦者の生々しい変貌ぶりを伝えた。
結果的に“ボクシングのメッカ”を大いに盛り上げた井上。その強さはやはり規格外である。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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