批判も受けた2戦目の自己評価は? 那須川天心の進化は止まらない「自分の中で完璧なものが見えないのは逆に楽しい」
さらに元世界王者である長谷川と試合を振り返る作業に「いろんな視点でアドバイスいただけたりした。長谷川さんと話して、『なるほどな』って思うことは多々あった。学びに来たっていう感覚でした」と刺激を得た25歳は、ボクシングでの課題も独特な表現でもって語っている。
「実践に勝るものはないですし。飛び級で出来るものでもない。それが全てできたらつまらないんで。うまく行っているかもしれないですけど、自分の中で完璧なものが見えないのは逆に楽しい。そういう人生の方がいい。たぶん急に、ある時にふっとできるようになると思うんです。意識してれば。
『こいつとちょっとあんま合わないな』って思ってたのに、ちょっと話したら、急に仲良くなるみたいなことがあるじゃないですか。下の名前で呼び始めたら仲良くなるとか。そういう時が絶対来ると思う。ボクシングと仲良くなる。『キャプテン翼』じゃないですけど、『ボールと友だち』みたいな。ボクシングと仲良くなっていかないと」
1月下旬に行われる予定となっている次戦に向けては、「前回よりも面白い試合がしたい。自分の可能性だけを信じ切りたい」と語る天心は、「まだ初めて1年ですから」とも強調。「縮こまって終わりたくない。常に新しいスタイルを築きたい。根本は変わらないですけど、変化していくところは見せていきたい」とポジティブに語った。
たしかに求められた結果を残せず、“逆風”にはさらされた。そうしたなかでも常に前向きに語り続けるスタイルは、無敵を誇ったキックボクシング時代から変わらない。「ボクシングと仲良くなる」ことを目標に掲げる神童の進化はまだまだ続きそうだ。
なお、WOWOW「エキサイトマッチSP『寺地拳四朗vsブドラー』『那須川天心vsグスマン』」は、ライトフライ級の頂点に君臨する寺地拳四朗と元2階級王者ヘッキー・ブドラーの激闘に加え、“神童”那須川天心のボクシング転向第2戦のルイス・グスマン戦をそれぞれ本人が解説する。12月11日午後9時からWOWOWライブ、WOWOWオンデマンドで放送される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】「実績は伊達ではない」那須川天心の圧勝劇に海外メディアも熱視線!「メイウェザーに泣かされた屈辱から突き進んでいる」
【関連記事】バンタム級転向に意欲! “愛の拳士“中谷潤人が階級上げを語る「調整は難しくなっているのが、正直なところ」
【関連記事】那須川天心の”ボクシング”の実力は?井上尚弥の「第二の師匠」が高評価「かなり上に行くんじゃないかな」