「筋肉貯金」のメリットと「筋肉枯れ」のデメリット
中高年の「筋肉枯れ」が引き起こすデメリット
筋肉は年齢とともに衰えていくものです。そして十分な運動を行っていないと、さらに筋肉量は減ってしまいます。そのまま何も手を打たないと、まさに「筋肉枯れ」と表現するにふさわしい状態に陥ってしまうことも。
ウォーキングなどの有酸素運動で体脂肪を減らすことも大切ですが、中高年こそ、筋トレで筋肉量を増やす必要があります。こちらでは、筋肉量が減少していく「筋肉枯れ」のデメリットをご紹介します。
デメリット1:基礎代謝の低下
体温を維持し、心臓を動かして呼吸するといった、人が生きていくために必要な最低限のエネルギーを「基礎代謝」と言います。基礎代謝が低い人は、基礎代謝が高い人と同じ量の食事を取り、同じ量の運動をしていても、基礎代謝が高い人より消費カロリーが少なくなります。
そして、この基礎代謝と大いに関係するのが、筋肉です。筋肉量が多いほど基礎代謝も高くなります。つまり、筋肉枯れが進むと、基礎代謝が低下してしまうデメリットがあるのです。
デメリット2:太りやすい体質へ
筋肉量が減って基礎代謝が落ちると、今までと同じ量の食事を食べていたとしても、エネルギーとして使われる分が減るため、余ったエネルギーは体内に脂肪として蓄積されていきます。
そのため、筋肉枯れが促進すると、脂肪が溜まりやすく、太りやすい体質になっていくといえるでしょう。
デメリット3:生活習慣病を引き起こしやすくなる
体に脂肪が溜まると、中高年がかかりやすいとされる、高血圧、高脂血症、肥満、循環器病などの生活習慣病を引き起こすリスクが高まります。
また、中高年に降りかかる仕事の重圧や家庭内のストレスによる暴飲暴食なども、生活習慣病の呼び水となるため、注意が必要です。
デメリット4:引きこもりがちになる
筋肉枯れになり、少し体を動かしただけでも疲れるようになってくると、外に出かけることが面倒に感じるようになって、自宅に引きこもりがちになる可能性もあります。
昔は、仕事の後のアフターファイブや、休日のレジャーなどにも積極的だったのに、最近は体力も気力も追いつかず、家と職場の往復だけ、という中高年の方も多いかもしれません。体力の衰えは、体だけではなく心にも影響を及ぼしかねません。