敗戦処理で野手登板 原監督の「メジャー流采配」に球界OB、野球ファンから賛否両論

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 プロ入り前にトビ職をしていたことで知られる巨人増田大輝内野手(27)が6日阪神戦(甲子園)で投手として登板し、また異色の経歴が加わった。二刀流だった大谷翔平(日本ハム)らをのぞけば、野手の登板は20年ぶりの珍事。原監督のメジャー流采配は、賛否含めて大きな話題となっている。

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 問題の場面は、8回から登板した堀岡が7失点し、1死しかとれずに降板。0―11とリードされた後、「走塁のスペシャリスト」増田がマウンドに上がった。増田は最速138キロの直球とスライダーを駆使し、近本を二ゴロ、江越に四球、大山を右飛に打ち取り無失点でおさえた。

 巨人の投手は大竹、鍵谷、中川、大江とまだ4人が残っていたが、原監督は「チーム最善策ですね。6連戦という連戦のなかで、あそこをフォローアップする投手はいない。一つの作戦。あそこで堀岡を投げさせることの方がはるかに失礼」と説明した。危機管理策として、投手経験のある野手にはあらかじめ準備させていたという。

 いわゆる敗戦処理の野手登板。メジャーでは中継ぎ投手を温存するため、野手の投手起用戦略は珍しくなく、イチロー(マーリンズ)、青木宣親(アストロズ)も登板経験がある。ただ日本では、ギブアップ宣言が冒瀆(ぼうとく)行為という考え方が根強く、野手の登板は浸透していない。





 すかさず反応したのは巨人の重鎮OBたち。球界の盟主として「決して試合をあきらめてはいけない」という教訓を重んじてきた歴史がある。阪神との伝統の一戦で、仰天の原采配を目にした、元巨人監督の堀内恒夫氏は「絶対やっちゃいけない。こんなことして相手のチームはどう思うだろうか。ばかにされてるとは思わないだろうか。巨人軍はそんなチームじゃない」。

 原監督のもとでヘッドコーチ経験がある伊原春樹氏は「考えられない。私がベンチにいたら、原監督とケンカしてでも絶対にやらせなかった。調子に乗って、どうにかしちゃっているとしか思えない。巨人の伝統的な戦い方からかけ離れている」と批判した。

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