アスリート向けの食事法!カーボローディングって知ってる?
カーボローディングの実践法
競技までのスケジュール
カーボローディングは、主に競技の3日前から行われます。以前は1週間前から行う古典法という方法が使われていましたが、心身の負担が大きいとされ、現在は改良法が主流となっています。
<カーボローディングの競技までのスケジュール>
競技の3日前~前日
競技の3日前までは通常通りのバランスの良い食事をとり、3日前からカーボローディングに取り組みます。競技までの3日間は「高糖質食」を摂取します。
1日の糖質量は体重×8~12g程度、または糖質のエネルギー比率が70~80%になるように摂取する方法が勧められています。
例えば55㎏の女性の場合、440~660gの糖質量になる計算です。ご飯1杯150gの糖質量は53.4gなので、ご飯量だけで換算すると8~12杯分となり、かなりの量の糖質が必要です。
実際はご飯だけでなく、野菜や乳製品、果物からも糖質をとるためご飯量の換算は目安となります。パンや餅、芋などの糖質を含む食べ物を組み合わせて、工夫して糖質を摂る必要があるでしょう。
競技の当日
当日の朝食は、競技の負担にならないように3~4時間前までに済ませます。ここでは体重当たり1.5~2.0g程度の糖質の量で良いとされ、一般的な朝定食にデザートを加える程度が目安となります。
ここで注意したいのが、競技当日にも高糖質食を摂ってしまうことです。インスリンという血糖値を下げるホルモン分泌が強く促進され、糖質を多く消費してしまう可能性があるとされています。(※2)競技の当日は糖質の摂り過ぎに注意しましょう。
また競技中も血糖が消費されるため、1時間に30~60gの糖質補給も有効とされています。(※2)糖質を含む飲み物で水分補給するなどで糖質を補給し、グリコーゲンが枯渇しないよう対策しましょう。
カーボローディングは個人の体格や競技、練習量を考慮した必要エネルギー量の決定、食事中の糖質量の計算など、専門的な知識が必要とされる場合が多く、スポーツ栄養士に相談することも勧められています。また体重増加による不調など個人差もあるため、いきなり行うのではなく、競技を想定して試してから行うようにしましょう。
【参考・参照】
(※1)公益財団法人 日本スポーツ協会 アスリートの栄養・食事<https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/ikusei/doc/k3-34.pdf>(最終閲覧日:2020/06/29)
(※2)川中健太郎 スポーツ選手のための糖質摂取の考え方 臨床栄養 Vol.134 No.2 2019.2 P166-173(最終閲覧日:2020/06/29)
「あすけんダイエット – 栄養士が無料であなたのダイエットをサポート(www.asken.jp)」
[文:あすけん 管理栄養士]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
【関連記事】美人女医が語る~過度な筋トレは腎臓に危険!?負担を減らすために注意すべき3つのポイントとは