肌老化の8割は紫外線が原因?日焼け止めを正しく使って『光老化』を予防しよう
紫外線にも種類がある?
Q:紫外線にも種類があるのをご存じですか?
A:日常生活で意識しなくてはならない紫外線には、「UVA」(紫外線A波)と「UVB」(紫外線B波)と大きく分けて2種類あることをご存知でしょうか。どちらも肌にとってダメージとなりますが、UVAはガラスも通過できるなど浸透力が高く室内にいても影響を受けます。真皮層に存在する肌質に重要なたんぱく質を変化させ、メラニン色素を酸化させ、シミへと変化させます。
対して「UVB」は、よく日焼けすると赤くなりますよね。ああいった日焼け、やけどの一種。UVAと違い、おもに肌の表面で吸収されるため肌の奥の真皮層まで影響を与えることはありません。しかしながらメラニンの生成を促すのでシミの原因や、白内障や皮膚がんを引き起こす原因になります。
Q:種類の違いによる日焼け止め選びのポイント
A:このように紫外線には種類があるため、それぞれに合った日焼け止めを選ぶことが大事となります。UVAを抑える指標としてPA、UVBを抑える指標としてSPFという値が表記されています。
これから真夏の紫外線を浴びる時期となります。UVAに対する指標であるPAには、+,++,+++,++++の四段階があります。UBVに対する指標であるSPFは、ざっくり~10,20,30,40,50~程度に分けて覚えておくと良いです。室内などでは最も弱くて良いですが、炎天下でのスポーツなどは最も数字が大きいものが好ましいです。日常生活では、その中間を選ぶのが良いです。真夏なので、迷ったら少し強い方を選べば良いでしょう。
また、日焼け止めは落とす際にも注意が必要です。落とす際に強く肌を擦ると、それが原因でシミやシワの原因になることも。使いやすさも重要な指標になります。
Q:日焼けしてしまったら、どんなケアが必要ですか?
A:とにかく、炎症・ほてりを抑えることです。帰宅したらクーリング(冷やすこと)をしっかり行うこと。他にも、水分補給やビタミンCのパックなども有効です。炎症をしっかりと抑えることで、二次反応、三次反応と負の連鎖反応を断ち切ることにつながります。
10年後、20年後にもキレイな肌、健康な体であり続けるために、紫外線対策に取り組みましょう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
医療法人社団 創雅会 銀座アイグラッドクリニック 理事長・院長 乾雅人
2010年 東京大学医学部医学科 卒業。医師、外科専門医。大学院では外科学(肺移植領域)を専攻。
薬液による細胞の活性化に着目し、自然美の追求に特化した美容皮膚科「銀座アイグラッドクリニック」を経営している。
同時に、大学病院や製薬会社、保険会社などのコンサルティングも行う。社会問題にも関心が強く、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンのコミュニティ・アンバサダーとしても活動中。