キャッシュレス化は、はたして職場の生産性を上げるのか

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[記事提供:ツナグ働き方研究所(https://tsuna-ken.com/)]

■キャッシュレス後進国ニッポン

 日本クレジット協会が発表している資料によると、日本のキャッシュレス比率は最新のデータで20%。

アメリカ46%、中国60%、韓国に至ってはなんと96%。

諸外国の数値と比べると、いかにキャッシュレス化が遅れているか一目瞭然です。政府は2020年までにキャッシュレス比率を2倍の40%を目指す方針を打ち出し、キャッシュレス化を推進しようと目論んでいます。

しかしながら、日本では現金決済が一般的であり、クレジットカード決済やモバイル決済を進めようにも、消費者及び事業者も積極的ではありませんでした。そもそも日本における紙幣への信頼度の高さが、キャッシュレス化へのボトルネックだという指摘もあります。





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■SuicaやPasmoが街中にまで浸透!


そんなキャッシュレス後進国ニッポンですが、兆しもあります。

「Suica」や「Pasmo」といった交通系電子マネーを利用できる店舗が格段に増えてきているのです。

そもそも電子マネーは、サインや暗証番号が不要で 「ピッ!」で支払いが完了できるという手軽さが魅力の決済手段。それが、街中まで浸透してきたことで、キャッシュレス化が一気に進みました。

あるビジネスマンは、東京から仙台に出張に行き、仕事を終えてホテルにチェックインしようとした時にはじめて、財布を家に忘れてきたことに気付いた、と語っていました。彼は、新幹線を含めた仙台までの移動や、コンビニでの昼食購入等、その日のすべての決済をSuicaで行っていたのです。まさに交通系電子マネーの利便性を物語るエピソードです。

■複雑さを増すレジ前の問題

キャッシュレス化は、利用する側のお客さんに利便性の向上をもたらすものの、しかしながら提供する側のスタッフにとっては、けっこうやっかいな事態でもあります。

現金で支払わない場合、クレジットカードなのか、あるいは電子マネーか。
電子マネーにしてもSuicaなどの交通系なのか、楽天EdyやWAONなどのお買い物系なのか。

それによって取り扱う機器も手順も違ってきますから。

先日オープンした都心の大型商業施設にあるカフェは、その利便性の提供度合をマックスにすべく、あらゆる電子マネーの利用をOKにする準備を整えていたのですが、いかんせんスタッフにはそのすべてに対応するキャパが整っていませんでした。

「Pasmoで払おうとしたんですけど、たぶん新人のオープニングスタッフさんだったんでしょうね。朝の貴重な時間にあたふたとした対応をされて5分以上待たされました」

という怒りの声もありました。

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