【多様な働き方を研究するコラム】「ポイントカードはお持ちですか?」をめぐる論争
[記事提供:ツナグ働き方研究所(https://tsuna-ken.com/)]
■「ポイントカードはお持ちですか?」
いつから会計時にこのセリフが聞かれるようになったのでしょうか。
確かに主要共通ポイントカードをはじめ、家電量販店やドラッグストア、スーパーが独自に発行するものまで、今や「ポイントカード戦国時代」といっても過言ではない状況。
会計時にポイントカード保有の有無を尋ねられるのは必然の流れなのかもしれません。問題は、この問いにどう答えるべきか。もともとポイントカードが苦手な自分は、そういった類のものを持ち歩いていないのですが、「ない」という返答のニュアンスづくりが意外と難しいのです。
店員さん「ポイントカードはお持ちですか?」
自分「ないです」
これだと文法的にはあっているが、なんか角が立つ感じ。
しかも、「ではお作りしますか?」という勧誘へのトスを上げてるような気もする。
自分「けっこうです」
これだと聞かれてもないのに「お作りしますか勧誘」を先回りして封じ込めているようで感じが悪い。
自分「大丈夫です」
カードないけど、ポイント集めていないから大丈夫を省略した形。言い方も柔らかい。こんな経緯で、しっくりこないものの「大丈夫です」という返答に至りました。
さらにその先があります。
最近、持っていなかった場合の対応として店員さんから「失礼いたしました」と謝られてしまうケースも増えています。これはこれで、言われるたびに違和感を感じます。謝ってもらうほどのことでもないのに、「持ってない!いちいち聞くな!」というオーラが出てしまっているのでしょうか。こっちが申し訳ない気持ちになります。
いずれにせよ
「ポイントカードお持ちですか?」
「大丈夫です」
「失礼しました」
って、完全に日本語として破綻していますよね。