過熱する高校野球7回制導入の論争 「9回制堅持」は感情論なのか イチロー氏ら野球人の思いは届くか
高校野球の7イニング制については、様々な意見が出ている(C)ACPHOTO
第98回選抜高校野球大会が3月19日に甲子園球場で開幕します。32校による熱戦に注目が集まる中、SNS上で高校野球ファンの間では「もう一つの問題」に対する議論が活発に展開されています。
高校野球7回制導入に対する論争です。
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日本高野連では昨年12月の理事会で「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」が議論の結果を報告。その中で「2028年の採用が望ましい」との報告が行われ、選抜大会が第100回を迎える2028年から「全ての公式戦で」、夏の選手権大会については「可及的速やかに」7回制を採用することが望ましいと提言したのです。
高校野球の取材歴が長いスポーツライターは言います。
「2028年から全ての公式戦が7回制になる可能性が高いことが、公に周知された形です。それでも『9回制堅持』を願う現場の指導者や高校球児、ファンは大多数になっている。今後は、なぜ7回制を採用しなくてはいけないのか、丁寧に説明していく必要があるでしょう」
7回制導入が加速する背景には、猛暑が年々激しさを増す中、「それでも9回制を堅持すべき」との意見が感情論にとどまっているという現状を指摘する声もあります。
「高校野球の運営側にとっては、夏の地方大会や甲子園大会で選手や観客、応援団の中に重度の熱中症患者を出してはいけないという、安心安全な大会運営についての強い思いがある。何も好き好んで7回制にしたいわけではないのです。米国の高校野球も7回制ですし、U-18ワールドカップといった国際大会も7回制で、高校日本代表も特に支障なくプレーしている。そんな中で、『やっぱり野球は9回だ』『高校野球の醍醐味は終盤の攻防にある』というのは、気持ちは分かりますが、覆す論拠としては弱いのが現状です」(前述のスポーツライター)







