左手を骨折した状況でもリスクを恐れずに頭から突っ込んだチェン・ジェシェン(C)Getty Images
まさに起死回生。台湾ナインは激闘の末、1次ラウンド突破に一縷の望みを繋いだ。
3月8日、東京ドームで行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドC組の韓国戦に台湾は5-4と勝利。タイブレークとなった延長10回に相手の拙守で生じた隙を見逃さずに、無死一、三塁の絶好機でジャン・クンユーが決死のスクイズに成功。気迫でもぎ取った1点を守り抜いた。
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決して楽な状況ではなかった。オーストラリアとの開幕戦に0-3と敗れた台湾は、続く日本戦でも0-13と大敗。チーム打率が.075にまで落ち込む低調さで連敗スタートとなり、準々決勝ラウンド進出は望み薄となっていた。
国内でも「もう許されない。史上最悪レベル」(台湾メディア『TSNA』)と糾弾される過酷な状況だった。しかし、「選手を責めないでほしい」と涙ながらに語ったツェン・ハオジュ監督に率いられた台湾は奮起。チェコ戦を14-0と今までの鬱憤を晴らすかのように勝ち切り、そして韓国戦にも勝利。あくまで9日に行われる韓国とオーストラリアの結果次第ながら、希望を残した。
絶望的なシチュエーションで奮起したナインの躍動は、台湾の人々を大いに刺激した。とりわけ観る人の心を震わせたのは、主将チェン・ジェシェンの激走だった。