元F1王者ジェンソン・バトンも参戦の電動SUV・オフロード選手権「エクストリームE」の特徴と課題とは?
優勝したロズベルグXレーシング 左からオーナーの元F1王者ニコ・ロズベルグ氏、テーラー、クリストファーソン(エクストリームE提供)
ただ、ラリー系の競技と異なるのはコドライバー、ナビゲーターが助手席に座らない点だ。基本的には走行中はドライバー1人。周回コースでレイアウトも変わらないため、コドライバーがわざわざ方向やペースを指示する必要もないというわけだ。
競技中にはパンクや、横転事故、マシン同士によるクラッシュなど一定のスペクタクル性は見られたが、開幕戦に限ってはマシンから砂煙が巻き起こるため、先頭を奪われた車両は前方の視界をさえぎられ、接近戦ができず、順位変動があったのはスタート直後だけだった。1周を終えた時点で女性ドライバーと交代したものの、ほぼ単独走行で、デッドヒートのようなものは残念ながらなかった。
視界不良の問題は大会に入ってからも話し合われ、競技を混走ではなく、1台ずつが走行するタイムトライアル方式に変更するようエントラント側から提案されたようだ。が、逆にレースにこだわる陣営もあり、予選が1台ずつのアタックになった以外は、計画通りに混走で行われた。
エクストリームEのアレハンドロ・アガグ創設者兼最高経営責任者(CEO)は「想像以上だった。完璧な週末のために脚本を書くとしたら、大会2日間に起きたこと以上のものは出来上がらなかっただろう」とコメント。記念すべき初の大会は何とか成功裏に終わったようだ。
次戦は5月29、30日に西アフリカのセネガルで実施される。会場はアフリカ開催だったころのダカールラリーでゴール地だったラックローズ(ローズ湖)だ。海砂も混じって砂塵もそれほど立ちにくいことから、激しい接近戦が期待される。
[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]
トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
・今すぐ読みたい→
F1・角田裕毅が日本人初となるデビュー戦入賞「フェルナンド・アロンソをパスした瞬間・・・」
次のステップに脱皮したいホンダ 4度目のF1撤退を決めた「真の理由」とは
ルイス・ハミルトンがF1歴代単独最多の通算92勝目をマーク 未だシューマッハーが優位に立つとされるポイントとは?