無観客の「リモート・ドラフト」まであと1週間 昨年のドラフト会議のドラマを振り返る

タグ: , 2020/10/19

 運命のドラフト会議まであと1週間と迫った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、10月26日に行われるドラフト会議は無観客での「リモート・ドラフト」となる。12球団は大部屋ではなく個室に別れて、オンラインで選択希望選手を指名。1位指名のみ重複した場合にはくじ引き部屋に集い、運命の抽選に挑む。





 1位指名候補は大学生の即戦力が中心。投手は早大の155km左腕、早川隆久投手。野手は近大の左のスラッガー、佐藤輝明内野手が人気を二分している。そこに急転プロ志望を表明した中京大中京の高橋宏斗投手や、甲子園での実績十分な明石商の中森俊介投手ら将来性豊かな高校生たちがどう絡むか。社会人ではトヨタ自動車の栗林良吏投手や、独立リーグではメジャー帰りのBC埼玉の田澤純一投手も候補に挙がる。

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 過去いくつものドラマを生んできたドラフト会議は、今年で第56回目。従来とは大きく異なる新様式のスタイルで、今年も野球ファンを熱狂させてくれそうだ。では昨年のドラフト会議ではどんなドラマが生まれたのか。1週間後へ向けてのおさらいの意味も込めて振り返りたい。

 昨年の主役は高校生たちだった。明大・森下暢仁投手を一本釣りした広島を除き、11球団が高校生を1位指名した。中でも最多の4球団が指名したのが、高校生歴代最速163kmをマークした大船渡高の佐々木朗希投手だった。日本ハム、ロッテ、楽天、西武とパ・リーグ4球団が競合。ロッテの井口資仁監督が当たりくじを引き当てた。

 井口監督は前年の2018年ドラフト会議でも、1位指名で3球団競合の末に大阪桐蔭の藤原恭大外野手を引き当てていた。2年連続でさく裂した「神の手」ともいうべき勝負運の強さが際立った。

 3球団が競合指名したのが、ヤクルト、阪神、巨人が競った星稜高の奥川恭伸投手と、オリックス、中日、ソフトバンクが指名した東邦高の石川昂弥内野手。奥川はヤクルト、石川は地元の中日が交渉権を獲得した。

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