UFCデビュー戦を控えた新鋭・堀江圭功に独占インタビュー「相手は間違いなく強い。でも、そのほうがうれしい」

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 日本時間の7月28日(日)、カナダ・アルバータ州エドモントンのロジャーズ・プレイスで開催される『UFC240』で、髙坂剛率いるアライアンス所属の堀江圭功がついにUFCデビューを果たし、カナダのハキーム・ダオドゥと対戦する。

写真:WOWOW

 堀江は伝統派空手出身で、これまでMMA(総合格闘技)8勝1敗の戦績を残している打撃系ファイター。ここ2試合連続で1ラウンドTKO勝利を挙げ、勢いに乗る24歳の新鋭に、オクタゴン初陣への意気込みを聞いた。

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――まずはUFCデビューが決まった、いまの心境を聞かせてください。
「自分はずっとUFCを目指してやってきたので、出場が決まった時はもちろんうれしい気持ちもありましたが、急きょ決まってもう翌月には試合だったので、浮かれる気持ちはなく、すぐ試合モードに切り替わりましたね。だから今は『うれしい』というより、『やっとスタート地点に立てた』『ここで勝たなきゃ意味がない』というような気持ちです。」

――堀江選手は空手出身で、高校卒業後、総合格闘技をやるために長崎から上京してきたと聞いていますが、最初からUFCを目指していたんですか?
「そうですね。始めから『UFCチャンピオンになりたい』と思って上京してきました。」

――『UFCファイター』ではなく、『UFCチャンピオン』になりたい、と。
「もともと一番強い男になりたかったので、UFCでチャンピオンになれば、『その階級で世界一強い』ことが証明できると思ったので、UFCチャンピオンを目指そうと思いました。」

――いま、日本人ファイターが目指すメジャーな舞台は、日本のRIZINや、アジア各国で開催しているONE Championshipなど、UFC以外の選択肢も増えてきているじゃないですか。UFCは最も強い選手が揃っていながら、ルーキー選手のファイトマネーはそこまで高いわけではなく、厳しい戦場でもあります。それでもUFCだけを目指してきたわけですか?
「はい。UFCは何より『世界一強い』という魅力がありますから。もちろん闘う上で、たくさんお金がもらえたほうがいいですけど、それはあとからついてくるもの。とにかく強さを追求してきたので、一切ブレることなくUFC一本で考えてきました。これまで他のメジャー団体に出られるチャンスもありましたが、UFCにこだわり続けた理由は、UFCが世界で一番強いと思ったからです。」

写真:WOWOW

――5月末からアメリカのチーム・オーヤマで5週間ほど出稽古に行かれていましたが、これもUFC参戦を見越してのアメリカ修行だったんですか?
「いや、UFC参戦が決まる前からアメリカへ修行に行くことは決まっていたんですよ。将来UFCで闘うためには、絶対に海外の選手とのスパーリングも経験しておいたほうがいいと思ったので。それがちょうど日本に帰る直前にオファーが来て、帰国してすぐにUFCでの試合が決まったので、結果的に最高のタイミングになりましたね。」

――アメリカでの練習は今回が初めてですか?
「初めてです。アメリカに行くこと自体初めてだったので。」

――行ってみてどうでしたか?
「向こうは練習環境が整っていて、自分の階級のプロ選手もたくさんいたので、すごく勉強になりました。日本だとプロ練習ではスパーリングをすることが多いんですけど、アメリカではプロ練習の中に基本的な技術練習が入っていたりするので。あらためて基本を見直すことができて、またスタミナもめちゃくちゃ付きましたね。」

――自分の新たな課題も見えましたか?
「はい。自分はバックボーンが伝統派の空手なので、MMAの中でそれをもっと活かしたほうがいいんじゃないかと思ったのと、レスリング、寝技の部分ももっと強化できたら穴がなくなるんじゃないかと思いました。それは空手を活かすためにも必要だな、と。」

――向こうでカルチャーショックはありましたか?
「もちろん日本と違う部分はたくさんありましたが、ストレスになることはあまりなくて、むしろアメリカの環境が好きになりましたね。向こうの選手もやさしく接してくれたり、コーチの方も熱心に毎日練習を見てくれました。短期間でしたけど、かなり収穫がありました。」

――相当ハイレベルな選手が揃っていたと思いますが、その中でも「自分はやっていけるぞ」という自信は持てましたか?
「手応えはつかめましたね。やられて自信を失うというより、自信をつけて帰ってくることができたので。」

――では、今回の対戦相手、ハキーム・ダオドゥについてはどんな印象がありますか?
「キックボクシングが強いイメージですね。腰が強くて、テイクダウンディフェンスがしっかりできていて、キックボクシングの技術をMMAの中で活かせているイメージです。」

――対戦する上で注意すべき点は?
「やっぱりリーチが長いことですね。自分は(相手から)遠めの距離で闘うので、しっかり自分の間合いで闘い続けることができれば、問題ないと思います。」

――ただ、ダオドゥの経歴を見ると、キックボクシングのプロで12戦全勝。UFC参戦前もWSOFという準メジャー団体で8戦負けなし。UFCでも2勝1敗で現在連勝中と、かなりの強敵だと思いますが、いかがですか?
「間違いなく強い相手だと思います。でも、自分としてはそういう相手を用意してもらえたのがうれしいですね。強い相手を倒したほうが、UFCでも注目されると思うので、いい選手を当ててくれたなと思います。」

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