「ダカールラリー」がアフリカで開催されなくなった理由とは?

タグ: , 2021/1/9

ホンダもダカールラリーで連覇を狙う(ホンダ提供)


 2008年の大会もテロ予告があったためにスタート直前の公式車検の最中に初の中止が決定。その翌年から南米に移転した。サハラ砂漠のような大きな砂丘があり、テロの脅威がない地域は限られており、苦肉の策として前代未聞の大引っ越しが敢行された。

 ちなみに南米開催も11年開催して力尽きた。サハラ砂漠が舞台という醍醐味(だいごみ)がなくなったことで大口のスポンサーがなかなか定着しなかったのだ。そのため競技ルートに設定された国の金銭的なバックアップが頼りだったが、アルゼンチン、チリ、ボリビアなどが政情不安で次々と手を引き、最後の南米開催となった2019年はペルー1カ国だけで行われた。

 2020年から舞台となったサウジアラビアは石油産出国として経済力があり、電動車シリーズのフォーミュラEの誘致に成功。今年はF1サウジアラビアGPが初開催されることも決まっている。大きな砂丘も広がっており、難所も多いという。南米開催以降はビバーク近くのホテルに宿泊するチームが増えたが、ビバークには特設のトイレ、シャワーも完備されており、快適になっている。

 ダカールラリーは2輪、4輪、トラックの3部門が軸。今年の大会ではホンダが2輪の連覇を狙っている。4輪では愛知県のトヨタ自動車の子会社「トヨタ車体」が母体となっているチームランドクルーザー・トヨタオートボデー、トラックでは日野チームスガワラが長年にわたってエントリーしており、それぞれ日本人では三浦昂、菅原照仁がドライバーを務めている。トヨタ自体も南アフリカのチームを支援する形で参戦しており、2年ぶり2度目の総合優勝を目指している。

 一方でダカールラリーの主催団体とは別にまったく同じ時期に西アフリカで独自のラリー大会も開催されているのをご存じか。「アフリカエコレース」と呼ばれる大会で、2009年に始まり、今年で13回目を迎えた。最終ゴール地点もアフリカ開催だったダカールラリーと同じダカール。のれん分けした店が本店のあった場所で営業を再開したような構図だ。

 今年はモナコをスタートし、輸送船でモロッコに移動。そこから西サハラ、モーリタニア、セネガルと続く。過去にはダカール覇者の篠塚建次郎も出場したことがあり、ダカールラリーを勇退した菅原義正もこの大会に転じた。

 本家ダカールラリーもサウジアラビアで競技の真っただ中。15日に最終目的地にゴールする予定だ。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)






※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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